セッション情報 ポスター

大腸 その他1

タイトル P-235:

内視鏡的解除を施行したS状結腸軸捻転の検討

演者 平野 直樹(東邦大学医療センター大森病院消化器内科)
共同演者 藤本 愛(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 五十嵐 良典(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 住野 泰清(東邦大学医療センター大森病院消化器内科)
抄録 S状結腸軸捻転は腸閉塞の原因の一つとして知られており,放置すると腸管が絞扼し,腸管壊死,穿孔,腹膜炎を来してしまい,緊急的治療の必要となる疾患である.しかし発見が遅れがちな寝たきりの高齢者や精神神経疾患症例に多いことより,低侵襲性と根治性を兼ね備えた治療法が必要である.非観血的な治療法として内視鏡的捻転解除,観血的治療として外科的切除が有効であると報告されている.今回我々は2004年4月から2011年3月まで当院で内視鏡を施行したS状結腸軸捻転21例に対して検討を行った.患者背景では平均年齢は78.2歳,男性13例,女性8例の計21例.そのうち再発例は6例であった.S状結腸軸捻転に対する内視鏡施行回数は合計41回で30例(73%)で内視鏡的に捻転を解除し得た.内視鏡的に捻転解除が不能であった11例のうち腸管壊死を認めたものは4例であった.3例は緊急手術し得た.また腸管壊死を認めなかった2例のうち1例は待機的にS状結腸切除術を施行した.S状結腸軸捻転は内視鏡的捻転解除が有効であるが,捻転解除が不能であった場合は,外科的切除を考慮しなければならないと考えられた.
索引用語