セッション情報 ポスター

大腸 その他2

タイトル P-242:

Inverted SSA/Pの内視鏡的・病理学的特徴

演者 角 一弥(亀田総合病院消化器内科)
共同演者 石井 英治(亀田総合病院消化器内科), 伊藤 裕志(亀田総合病院消化器内科), 藤井 宏行(亀田総合病院消化器内科), 平井 満(亀田総合病院消化器内科), 中路 聡(亀田総合病院消化器内科), 稲瀬 誠実(亀田総合病院消化器内科), 白鳥 俊康(亀田総合病院消化器内科), 小林 正佳(亀田総合病院消化器内科), 山内 健司(亀田総合病院消化器内科), 土屋 寧子(亀田総合病院消化器内科), 岩田 麻衣子(亀田総合病院消化器内科), 若杉 聡(亀田総合病院消化器内科), 平田 信人(亀田総合病院消化器内科)
抄録 【背景】近年serrated pathwayが提唱されSSA/Pが前癌病変として注目されている.その中で,内翻するinverted HP様の形態を示すSSA/Pが篠原らによって報告されている.今回2例の陷凹型SSA/Pを経験したので内視鏡的・病理学的特徴について文献的考察を含め報告する.【症例】症例1.70歳男性.上行結腸にφ5mmほどの表面平滑な隆起性病変を認め,中央に陥凹を伴っていた.隆起部の拡大観察では星芒状pitや大小不同の型II型pitが主体であったが,陥凹面は透明な粘液の付着のため観察不良であった.病理像は粘膜及び粘膜筋板が粘膜下層側に内翻することで陥凹を形成しており,内腔の拡張を伴う腺管とL字状の構造異型を有する過形成性病変で,SSA/P/inverted hyperplastic polypと診断した.症例2.60歳男性.上行結腸にφ25mm大の扁平隆起性病変を認めた.隆起部の拡大観察では星芒状pitや大小不同のII型pitを呈していたが,症例2同様陥凹部は粘液の付着により観察不良であった.病理像は内腔の拡張を伴う腺管とL字状の構造異型を有する過形成性病変でSSA/Pと診断し,陥凹面は症例1同様に粘膜及び粘膜筋板が粘膜下層側に内翻することで形成されていると考えられた.本症例もSSA/P/inverted hyperplastic polypと診断した.【考察22例における共通点として,内視鏡所見においては1.隆起部にSSA/Pと診断可能なII型開大pitが認められ,2.陥凹部に粘液の付着を認めていた.病理所見においては1.invertedしている部分に腺管構造の拡張が強く,2.粘膜筋板ごと内翻していることが指摘された.【結論】本症例は2例とも右側結腸に存在し,内視鏡所見ではII型pit様を呈しており病理所見もふまえSSA/Pと診断した.これまでinverted HPと診断されたものがSSA/Pと診断される可能性がある.今回SSA/P/inverted HPと考えられた表面陥凹型のSSA/Pの2例を経験したので,文献的考察を含めて報告した.
索引用語