セッション情報 | ポスター肝癌6 |
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タイトル | P-259:進行肝細胞癌に対するCDDPとミリプラチン動注療法の比較 |
演者 | 後藤 亨(大森赤十字病院消化器内科) |
共同演者 | 河野 直哉(大森赤十字病院消化器内科), 芦苅 圭一(大森赤十字病院消化器内科), 関 志帆子(大森赤十字病院消化器内科), 天野 由紀(大森赤十字病院消化器内科), 高橋 昭裕(大森赤十字病院消化器内科), 千葉 秀幸(大森赤十字病院消化器内科), 井田 智則(大森赤十字病院消化器内科), 諸橋 大樹(大森赤十字病院消化器内科), 太原 洋(大森赤十字病院消化器内科), 西郡 修平(横浜市立大学医学部消化器内科), 浜中 潤(横浜市立大学医学部消化器内科), 守屋 聡(横浜市立大学医学部消化器内科), 京 里佳(横浜市立大学医学部消化器内科), 石井 寛裕(横浜市立大学医学部消化器内科), 川並 義也(富士フイルム健康管理センター), 横山 知子(富士フイルム健康管理センター), 志和 忠志(富士フイルム健康管理センター) |
抄録 | 【目的】進行肝細胞癌(ad-HCC)に対して平成18年よりCDDP動注療法導入したがCDDPは腎障害を予防するためhydrationが必要で煩雑なため,平成22年よりhydrationが不要のミリプラチンへ変更した.今回両剤の成績を検討した.【方法】対象は最大径5cm以上,個数5個以上,腫瘍の浸潤型発育,脈管浸潤のいずれかを認めたad-HCC45例(男:女40:5,69±9歳)で,使用薬剤で群別し成績を比較した.治療方法は通常の血管造影の手技により左右の肝動脈から薬剤を動注,注入量は,CDDP群は動注用シスプラチン(IAC)10mgあたりLPD 1mlを混和し,IAC量で体表面積当たり65mgを基準に,ミリプラチン(ミリプラ群)の場合は,ミリプラチン75mg+LPD 3.5mlを基準とし,必要に応じて減量した.CDDPは全例投与日に3000mlのhydrationを行ったが,ミリプラチンでは施行しなかった.なお症例に応じてDSMを300mg前後注入して一時的に塞栓を加えた.動注は2ヵ月ごとに繰り返すことを目標とした.【成績】CDDP群31例,ミリプラ群14例で,導入時のHCC stage(CDDP群3が9例,4が22例,ミリプラ群37例,4が7例),Child分類(CDDP群Aが18例,B以上が13例,ミリプラ群Aが6例,B以上が8例)のいずれも有意な差はなかった.施行回数はCDDP群3.0±2.4回,ミリプラ群2.0±1.3回と差はなかったが1回のみで施行断念したものは,ミリプラ群5例35%とCDDP群8例25%より多かった.予後はCDDP群50%生存日数8.8月1年生存率33%で,ミリプラ群50%生存日数3.4月1年生存率36%と有意差はなかったがCDDP群の方がよい傾向であった.両群とも腎障害を含め重篤な合併症は認めなかった.【結論】ad-HCCに対するミリプラチン動注療法はCDDP動注に比し満足できるものではなかった. |
索引用語 |