セッション情報 | ポスター膵癌 化学療法1 |
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タイトル | P-262:当院における最近10年間の高齢者特に超高齢者膵管癌の臨床検討 |
演者 | 高橋 稔(札幌共立五輪橋病院消化器内科) |
共同演者 | 秋山 剛英(札幌共立五輪橋病院消化器内科), 平田 健一郎(札幌共立五輪橋病院健診センター), 宮西 浩嗣(札幌医大第4内科), 吉田 真誠(札幌共立五輪橋病院消化器内科), 大井 雅夫(札幌共立五輪橋病院消化器内科), 中野 洋一郎(札幌共立五輪橋病院消化器内科), 女澤 慎一(札幌共立医院消化器内科), 竹内 幹也(札幌共立五輪橋病院消化器外科), 古川 勝久(札幌共立五輪橋病院血液腫瘍内科), 本間 久登(札幌共立五輪橋病院消化器内科) |
抄録 | 【背景と目的】高齢者人口の増加により,今後超高齢者膵管癌(以下,膵癌)症例の増加が予想される.しかし超高齢者膵癌症例に関する報告は少なく,今後同症例の集積は治療方針決定等に重要な意義を持つと考えられる.今回,当院における超高齢者(85歳以上)膵癌症例10例につき75歳未満の非高齢者群(n=272),75-84歳までの高齢者群(n=65例)と比較検討する.【対象】2001年4月から2012年9月までに当院で経験した膵癌357例【結果】平均年齢89.1±4.2歳(85-95),男女比は1:9.進行度(Stage)分布ではStage I-III 0,Stage IVa 3,Stage IVb 7例.PS:PS1;2,PS2;3,PS3;4,PS4;1.治療法の内訳は,BSC 5例,全身化学療法(SC)1例(10%,PR1),膵周囲動脈塞栓術併用動注化学療法(TPPAE+HSAIC以下,HSAIC)施行症例は4例(40%,PR4)であった.化学療法は標準量の約60%減量し施行した.生存期間中央値(MST)は4.0M(BSC群2M,治療群7M),治療群(SC+HSAIC)はBCS群に比較して有意に生存期間は延長していた(p=0.031,Logrank検定).HSAICを行った非高齢者群,高齢者群の生存期間中央値(MST)はそれぞれ16M,15Mであった.最近経験した超高齢者膵癌2症例では観察期間が短いがいずれも奏功し重篤な有害事象もなく治療継続している.【考案と結語】超高齢者膵癌症例では進行例が多くかつPS低下や合併症により治療に限界がある.しかし適切な支持療法・薬剤量の調節等を適正に行えば治療効果が期待されPSおよびQOLの改善が得られることもあり暦年齢で超高齢者として治療対象から除外することなく個々の症例でPS,認知能,病状・治療に対する希望などを勘案し慎重に治療方針並びに治療法を検討する必要があると考えられた. |
索引用語 |