セッション情報 | ポスター膵癌 化学療法2 |
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タイトル | P-267:切除不能膵癌長期生存例の検討 |
演者 | 岡村 圭也(札幌厚生病院第二消化器科) |
共同演者 | 宮川 宏之(札幌厚生病院第二消化器科), 長川 達哉(札幌厚生病院第二消化器科), 平山 敦(札幌厚生病院第二消化器科), 奥 大樹(札幌厚生病院第二消化器科), 北川 翔(札幌厚生病院第二消化器科) |
抄録 | 【目的】各種画像診断の進歩にもかかわらず膵癌は切除不能で発見されることが多く,その予後は不良である.今回我々は当科で診断,治療を行った膵癌症例で2年以上の生存が可能であった切除不能例についてretrospectiveに検討を行った.【対象と方法】2002年から2011年までに当科で経験した膵癌症例711例中,2年以上生存可能であった切除不能膵癌症例40例を検討した.平均観察期間は1051日であった.検討項目は患者背景,臨床像,画像所見,治療,予後である.【結果】対照症例は男性20例,女性20例,平均年齢68.4±9.3歳であった.占拠部位は頭部24例,体部11例,尾部3例,体尾部2例,平均腫瘍径30.8±12.1mmであった.進行度はStage IVa 24例,IVb 16例であった.初回治療は化学療法28例(70%)(Gemcitabine(GEM)単独21例,GEM+TS-1 3例,TS-1単独2例,その他2例),放射線化学療法8例(20%),放射線動注化学療法4例(10%)であった.初回治療効果はPR 5例(12.5%),SD 33例(82.5%),PD 2例(5.0%)であった.平均無増悪生存期間は555±298日,29例(72.5%)で二次治療が行われた.初回治療において化学療法単独群と放射線治療群(放射線化学療法+放射線動注化学療法)では放射線治療群において全生存期間が延長される傾向を認めたが,有意差は認めなかった.【結論】切除不能膵癌症例において有意差を認めなかったが,初回治療における放射線療法の併用が長期予後を改善する可能性が考えられた.今後さらに症例の蓄積を行い,放射線療法が有効な症例の予測などの検討が必要と考えられた. |
索引用語 |