セッション情報 | ポスター膵癌 化学療法3 |
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タイトル | P-274:当院における膵神経内分泌腫瘍に対するエベロリムスの使用経験 |
演者 | 坂口 将文(愛知県がんセンター中央病院消化器内科) |
共同演者 | 肱岡 範(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 水野 伸匡(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 原 和生(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 今岡 大(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 田近 正洋(愛知県がんセンター中央病院内視鏡部), 近藤 真也(愛知県がんセンター中央病院内視鏡部), 田中 努(愛知県がんセンター中央病院内視鏡部), 永塩 美邦(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 長谷川 俊之(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 大林 友彦(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 品川 秋秀(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 関根 匡成(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 吉澤 尚彦(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 石原 健二(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 清水 泰博(愛知県がんセンター中央病院消化器外科), 谷田部 恭(愛知県がんセンター中央病院遺伝子病理診断部), 丹羽 康正(愛知県がんセンター中央病院内視鏡部), 山雄 健次(愛知県がんセンター中央病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】mTOR阻害薬であるエベロリムスが,膵神経内分泌腫瘍(pancreatic neuroendocrine tumor;PNET)に対して2011年12月に効能追加承認を受けて以来,PNET患者6例に対し同薬にて治療中であり,その効果および有害事象を検討した.【対象】エベロリムスにて治療を行ったPNET患者6例.【患者背景】男性4例(66.6%),平均年齢48.3歳(31-62歳),非機能性5例(83.3%)で,機能性1例はガストリン産生腫瘍,WHO2010年に基づいた悪性度分類では,G1症例1例(16.7%)・G2症例5例(83.3%),JPSに基づいた進行度ではstage4aが1例(16.3%),stage4bが5例(83.3%)であった.手術施行例は6例中4例(全例で腫瘍減量目的の手術),エベロリムス投与前化学療法施行例は6例中4例(TS-1単剤投与3例,GEM+CDDPの後TS-1単剤投与1例),オクトレオチド酢酸塩の併用例5例(83.3%),平均追跡期間は5.8ヵ月(3-8ヵ月)であった.【結果】1:抗腫瘍効果;エベロリムス投与開始後経過観察のCT検査は6例中5例に施行した.抗腫瘍効果については5例中1例(20%)でPR,5例中4例(80%)でSDであり,PDは1例も認めていない.2:有害事象;エベロリムスが関与していると思われる有害事象は,口内炎(100%;G1-3),高血糖(83.3%;G1-3),皮疹(50%;G1-2),間質性肺炎(33.3%;G1-2),頭痛(33%;G1-2),血小板低下(33%;G1-2)が認められた.しかし,いずれも一時的な減量,休薬,および対症療法で対応可能な可逆的なものであり,現在までのところ有害事象による投薬中止例はみられていない.【結語】エベロリムスの有害事象は間質性肺炎も含め対処可能なものであった.文献的考察を加え報告する. |
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