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膵癌 他

タイトル P-285:

当院における膵Solid Pseudopapillary Neoplasm(SPN)切除例の検討

演者 後藤田 達洋(岡山済生会総合病院内科)
共同演者 藤井 雅邦(岡山済生会総合病院内科), 齋藤 玄哲(岡山済生会総合病院内科), 金藤 光博(岡山済生会総合病院内科), 山本 久美子(岡山済生会総合病院内科), 伊藤 守(岡山済生会総合病院内科), 石山 修平(岡山済生会総合病院内科), 藤原 明子(岡山済生会総合病院内科), 吉岡 正雄(岡山済生会総合病院内科), 塩出 純二(岡山済生会総合病院内科), 糸島 達也(岡山済生会総合病院内科), 児嶋 亨(岡山済生会総合病院外科), 仁熊 健文(岡山済生会総合病院外科), 三村 哲重(岡山済生会総合病院外科)
抄録 [背景]膵Solid Pseudopapillary Neoplasm(SPN)は,主に若年女性に好発する稀な膵上皮性腫瘍として知られている.多くは無症状で発見される場合が多く,低悪性度腫瘍で外科的切除により良好な経過をたどることの多い腫瘍である.そのため縮小手術を選択する例も多くなっており,術前診断が重要である.[目的]当院における膵SPN切除例を検討し,有用な診断,治療法を解析すること.[対象]2003年4月から2012年4月までで当院にて外科的切除を施行し,膵SPNと診断した3切除例.[方法]年齢,性別,占拠部位,大きさ,発見契機,画像の特徴(US,CT,MRI,EUS),術前病理診断,治療法,生存期間について検討する.[結果]平均年齢35歳(24-50),男性1例,女性2例,病変占拠部位は,頭部1例,体部1例,尾部1例,サイズは平均51mm(39-60)と比較的大きい腫瘍の傾向を認めた.発見契機は,全例無症状で,検診ドックなどでの偶発的な発見であった.画像所見では,SPNに特徴的とされる被膜,嚢胞,石灰化を有する例が2例(女性2例),いずれの所見も有さない非典型例が1例(男性1例)であった.典型例の1例と非典型例の1例はEUSFNAで術前診断でき,膵体分節切除術,腹腔鏡下尾側膵切除術による縮小手術が可能であった.術前病理診断がつかなかった症例は,幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.膵実質への浸潤を2例認めたが,いずれも転移は認めず,死亡例はなく生存期間512日(121-891)と予後は良好であった.[結語]SPNの典型例,非典型例の特徴を認識し,EUSFNAで確定診断することで,縮小手術が可能と考えられた.
索引用語