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タイトル P-295:

RFA後局所再発治療時におけるソナゾイド造影超音波検査の有用性について

演者 勝見 智大(山形大学医学部消化器内科)
共同演者 奥本 和夫(山形大学医学部消化器内科), 冨田 恭子(山形大学医学部消化器内科), 佐藤 智佳子(山形大学医学部消化器内科), 石井 里佳(山形大学医学部消化器内科), 芳賀 弘明(山形大学医学部消化器内科), 西瀬 雄子(山形大学医学部消化器内科), 渡辺 久剛(山形大学医学部消化器内科), 斎藤 貴史(山形大学医学部消化器内科), 上野 義之(山形大学医学部消化器内科)
抄録 【はじめに】ソナゾイド造影超音波検査はリアルタイムにエコー下に造影される腫瘍を検出でき,またKupffer相での検出能も優れている.ラジオ波焼灼療法(RFA)は肝臓を切除することなく治療が可能であるが局所再発を認めることがある.時に再発部位が焼灼部位と接して不明瞭な場合があり追加治療に難渋することがある.今回我々はRFA後局所再発した肝細胞癌(HCC)に対して追加治療時にソナゾイド造影超音波検査が有用であった5症例を経験したので報告する.【方法】2007年1月から2011年12月までの間にHCCに対しRFAを施行した156症例のうちCTにて局所再発と診断した5症例(男性3例,女性2例)を検討.年齢は73.0±8.2歳.C型肝硬変3例,B型肝硬変1例,B型慢性肝炎1例.再発期間は15.0±12.3カ月,再発腫瘍径は19.0±6.7mm,再発部位はS2:1例,S4:1例,S5:2例,S8:1例.AFP:12.4±7.9 ng/ml,PIVKA:16.4±6.7 mAU/ml.再発前RFA治療時の平均腫瘍径は18.8±3.0mm.組織は高~中分化型HCC.治療法は3cm Cool tip針を使用し5mm marginを確保し焼灼した.さらに今回局所再発の追加治療時に有用な検査を症例ごとに検討した.【結果】5症例いずれも前回RFA治療部に接して再発HCCを認め,画像検査では腹部超音波Bモード,MRIでは再発部位は不明瞭で同定困難であった.ソナゾイド造影超音波検査では早期に造影される腫瘍を認め,再発部位を明瞭に同定できたため追加治療としてRFAを施行した.いずれの症例も焼灼範囲は十分で現在再発なく経過している.【考察】RFA後の超音波Bモード観察は焼灼部周辺が不明瞭な場合が多く局所再発部位は描出しにくい時がある.ソナゾイド造影超音波検査は血管相で造影される腫瘍において再発部位を詳細に同定でき効果的に局所治療ができるという点で有用と考えられる.【結語】RFA後局所再発治療時にソナゾイド造影超音波検査併用が有用であった5症例を経験した.
索引用語