セッション情報 ポスター

C型肝炎1

タイトル P-298:

65歳以下の1型高ウイルス量C型慢性肝炎初回治療例に対するPegIFNα2a/Ribavirin(RBV)併用療法の治療成績についての検討

演者 山上 裕晃(日本大学消化器肝臓内科)
共同演者 上原 俊樹(日本大学消化器肝臓内科), 大城 周(日本大学消化器肝臓内科), 中村 仁美(日本大学消化器肝臓内科), 樋口 晃久(日本大学消化器肝臓内科), 林 順平(日本大学消化器肝臓内科), 山本 敏樹(日本大学消化器肝臓内科), 楡井 和重(日本大学消化器肝臓内科), 松村 寛(日本大学消化器肝臓内科), 小川 眞広(日本大学消化器肝臓内科), 松岡 俊一(日本大学消化器肝臓内科), 田中 直英(日本大学消化器肝臓内科), 森山 光彦(日本大学消化器肝臓内科)
抄録 【目的】65歳以下の1型高ウイルス量C型慢性肝炎初回治療例に対するPegIFNα2a/Ribavirin(RBV)併用療法の治療成績および治療効果に影響を及ぼす因子について検討した.【方法】当学および関連施設で2007年11月から2010年6月の間にPegIFNα2a/RBV併用療法を導入し,最終効果判定可能であった65歳以下のC型慢性肝炎初回治療例42例を対象とした.【結果】65歳以下の初回治療例に対するPegIFNα2a/RBV併用療法のSVR率は42.5%(19/42例)であり,SVRに影響する背景因子を単変量解析した結果,年齢,BMI,治療前ヘモグロビン値が有意な因子として抽出され,性別や線維化進展(FIB-4≧3.25),投与前HCV RNA量,血小板数については影響を認めなかった.単変量解析で有意な因子として抽出された年齢・BMI・治療前ヘモグロビン値について,ROC解析によりSVRを予測するためのカットオフ値を算出したところ,年齢:48.98356歳・BMI:23.43750・治療前ヘモグロビン値:14.1g/dLであった.さらに,年齢50歳以上/未満,BMI 23.4以上/未満,治療前ヘモグロビン値14以上/未満に分けた場合のSVR率は,それぞれ90%(9/10例)/31.3%(10/32例),66.7%(12/18例)/27.3%(6/22例),65%(13/20例)/27.8%(5/18例)であり,それらを多変量解析した結果,年齢50歳未満が有意な因子として抽出された.【考察】日本肝臓学会のC型肝炎治療ガイドラインでは,65歳以下の1型高ウイルス量症例には3剤併用療法もしくは治療待機が推奨されているが,今回の検討では50歳未満の症例であれば,PegIFNα2a/RBV併用療法で性別やウイルス量などに影響されず良好な治療効果が得られる可能性が示唆された.
索引用語