セッション情報 ポスター

C型肝炎1

タイトル P-300:

当院におけるセロタイプ2型C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療効果予測

演者 阿部 友太朗(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科)
共同演者 葛下 典由(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 井上 貴功(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 大西 幸作(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 岩谷 修子(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 田畑 優貴(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 野崎 泰俊(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 井上 浩一(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 澁川 成弘(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 石井 修二(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 西山 範(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 入江 孝延(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 春名 能通(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 井上 敦雄(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科)
抄録 【目的】当院における2型慢性C型肝炎の頻度は全C型慢性肝炎の約40%と高頻度で,2型に対する治療効果の向上を検討する必要がある.今回我々は,当院におけるセロタイプ2型C型慢性肝炎に対するインターフェロン(IFN)療法のSVR寄与因子について検討を行った.【方法】2007年8月から2011年8月までに当院にて24週標準IFN療法を導入したセロタイプ2型C型慢性肝炎患者56例(平均年齢50歳(24歳~70歳),男性28例,女性28例)を対象とした.SVR寄与因子として年齢,性別,治療前の血液生化学検査値,AFP値,HCV-RNA量,およびウイルス消失時期について検討した.【結果】中断3例,不明2例を除く51例が検討可能であり,投与されたIFNはペグインターフェロン・リバビリン併用42例,ペグインターフェロン単独7例,インターフェロン-β2例であった.治療効果はSVR 46例(90%),non-SVR 5例であった.4週以内にウイルスが陰性化した症例は全てSVR(34/34)となった.また,4週でウイルスが陰性化しなかった17例中11例で6週後のウイルス量が測定可能であった.そのうち6週後で陰性化した症例6例は全てSVRとなり,6週で陰性化しなかった5例は全てnon-SVRとなった.8週でウイルスの陰性化を認めた6例のうち4例がSVR,2例がnon-SVRであった.その他の検討項目に関しては有意に寄与する因子は認めなかった.【結論】IFN投与開始後6週のウイルス陰性化がSVR予測因子として有用である可能性が示唆された.6週後でウイルスが陰性化しない症例に関しては,更なる治療効果の向上を目指し,投与期間延長などを検討する必要があると思われる.
索引用語