セッション情報 | ポスターC型肝炎1 |
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タイトル | P-303:B型慢性肝炎(CH-B)に対するPEG-IFNα2a治療成績の検討 |
演者 | 栗田 聡(永寿総合病院内科) |
共同演者 | 吉田 英雄(永寿総合病院内科), 大石 温子(北里研究所病院内科), 常松 令(北里研究所病院内科), 西田 次郎(東京歯科大学市川総合病院内科), 岸川 浩(東京歯科大学市川総合病院内科), 横森 弘昭(北里メディカルセンター病院内科), 金子 文彦(埼玉社会保険病院内科), 吉田 武史(埼玉社会保険病院内科), 高橋 正彦(国立病院機構東京医療センター消化器科), 西澤 俊宏(国立病院機構東京医療センター消化器科), 奥山 啓二(日本鋼管病院内科), 稲垣 恭孝(日本鋼管病院内科), 厚川 和裕(平塚市民病院内科), 海老沼 浩利(慶應義塾大学医学部内科), 齋藤 英胤(慶應義塾大学薬学部薬物治療学), 日比 紀文(慶應義塾大学医学部内科) |
抄録 | 【目的】2011年CH-BにPEG-IFNa2aが認可されたが,対象症例数が多くないため,実際の治療効果・安全性についての報告は少ない.今回我々は,多施設においてPEG-IFNa2a療法を施行したCH-B患者18例を経験しており,その実態について報告する.【方法】慶應義塾大学病院および関連施設で,CH-Bに対しPEG-IFNα2a単独療法を施行した14症例,核酸アナログ製剤とのsequential療法を施行した4症例の計18症例を対象とした.対象症例のHBe抗原,HBV-DNA量,AST/ALT値,白血球数,血小板数の推移と治療中の有害事象を調査し,平均観察期間18.9ヶ月での治療効果,安全性について検討した.【結果】症例は男性10/女性8例,平均年齢は32歳(19-53歳),GenotypeはA・B・C・D型がそれぞれ1・2・11・1例,HBe抗原陽性12例・陰性6例,治療前HBV-DNA量は平均7.7 Log copies/mLであった.PEG-IFNa2a治療後の最終観察時でのHBV-DNA<4Log copies/mL達成率50%,HBV-DNA陰性化率22.2%,ALT改善率83.3%であった.治療後12週以上経過したHBe抗原陽性10例では,HBV-DNA陰性化率30%,ALT改善率50%であったが,HBe抗原陰性例では,全例HBV-DNA<3Log copies/mL,ALT<30IU/Lで推移していた.安全性については,IFN減量を要した好中球減少例が2例認められたのみで,有害事象による治療脱落例は認めなかった.【考察】CH-Bに対するPEG-IFNα2a治療は安全で,ALT改善効果は期待できると考えられた.しかしHBe抗原陽性例でのHBV-DNA量陰性化率は低く,今後はsequential療法を含めた併用療法の検討も必要と考えられた. |
索引用語 |