セッション情報 | ポスター肝硬変1 |
---|---|
タイトル | P-318:門脈大循環シャントに伴う肝性脳症に対しIVR治療を施行した6例の検討 |
演者 | 町田 卓郎(北海道消化器科病院内科) |
共同演者 | 目黒 高志(北海道消化器科病院内科), 堀田 彰一(北海道消化器科病院内科), 木下 幸寿(北海道消化器科病院内科), 藤沢 良樹(北海道消化器科病院内科), 碇 修二(北海道消化器科病院内科), 加藤 貴司(北海道消化器科病院内科), 佐々木 清貴(北海道消化器科病院内科), 山田 裕人(北海道消化器科病院内科), 加賀谷 英俊(北海道消化器科病院内科) |
抄録 | <はじめに>肝硬変などによる門脈圧亢進症は,脾腎シャントなど様々な門脈大循環シャントを形成し,肝性脳症の原因となる.今回,我々は,肝性脳症を有する門脈大循環シャント症例に対し,IVR治療を行った6例について,手技の成功率,合併症の有無,術後3か月後の肝性脳症の有無を検討したので報告する.<方法>対象は,2006年より2012年までに肝性脳症の治療目的にIVR治療を施行された6例.平均年齢60.8歳(28~77歳),男性3例,女性3例.原因疾患は,HCV 1例,HBV 1例,AIH 2例,NASH 1例,原因不明1例であった.術前Child Pugh scoreはgrade A 0例,grade B 2例,grade C 4例であった.形成されたシャントは,脾腎シャント5例,傍臍静脈シャント1例であった.治療方法はB-RTO 5例,門脈大循環分離術1例であった.<結果>全例で手技は成功した.NH3は全例で低下し,肝性脳症が改善した.術後Child-Pugh scoreはgrade A 3例,grade B 3例,grade C 0例であった.6例中5例は現在も肝性脳症なく生存中,1例は肝不全・腎不全のため術後39か月後に永眠した.<考察>門脈大循環シャントに対するシャント閉鎖術,分流術は肝性脳症に対して有用と考えられた.肝性脳症を改善することでQOLが改善するのみならず,門脈血流が増加するため,肝予備能が改善する傾向が見られた. |
索引用語 |