セッション情報 | ポスター肝硬変2 |
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タイトル | P-325:低アルブミン血症と動脈硬化性疾患の関連性についての検討 |
演者 | 田中 光(弘前市立病院内科) |
共同演者 | 東野 博(弘前市立病院内科), 中畑 久(弘前市立病院内科), 坂本 十一(弘前市立病院内科), 山形 亮(弘前市立病院内科), 相原 智之(弘前市立病院内科), 清野 祐輔(弘前市立病院内科), 飯野 勢(弘前市立病院内科), 吉田 健太(弘前市立病院内科), 今 昭人(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 佐藤 江里(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 松本 敦史(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 松橋 有紀(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 柳町 幸(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 長谷川 範幸(国保板柳中央病院内科), 丹藤 雄介(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 中村 光男(弘前大学医学部保健学科病因・病態検査学) |
抄録 | 【目的】高齢者の低アルブミン血症(血清アルブミン3.8g/dl未満)は,感染症や術後合併症の増加,生存率の低下など,予後やQOLに大きな影響を及ぼす.これまでわれわれは,高齢者の低アルブミン血症の原因,合併症,治療法などに関して報告してきた.一方,近年海外では低アルブミン血症が虚血性心疾患の危険因子になるとの報告がある.虚血性心疾患や脳梗塞などの動脈硬化性疾患は,高齢者の予後やQOLに大きく関与する.今回われわれは,入院加療を行った動脈硬化性疾患患者の血清アルブミンを明らかにし,対照との比較検討を行った.さらに,血清総コレステロールとの関連を加えた検討を行った.【方法】入院加療を行った脳梗塞患者188例(男性120例,女性68例,平均年齢71.2±11.3歳),虚血性心疾患患者216例(男性140例,女性76例,平均年齢66.3±11.4歳),動脈硬化性疾患を呈さない対照群171例(男性88例,女性83例,平均年齢60.2±10.8歳)に関して,血清アルブミンおよび血清総コレステロールの比較を行った.さらに,各群の低アルブミン血症および高コレステロール血症(血清総コレステロール220mg/dl以上)の頻度を比較検討した.【成績】血清アルブミンは脳梗塞群で4.00±0.40g/dl,虚血性心疾患群で4.21±0.40g/dlであり,対照群の4.34±0.36g/dl比べ低値であった.一方,血清総コレステロールは脳梗塞群および虚血性心疾患群とも,対照群に比べ高値であった.低アルブミン血症の頻度は,脳梗塞群で23.4%,虚血性心疾患群で9.7%であり,対照群の5.8%に比べ高頻度であった.【結論】低アルブミン血症は動脈硬化性疾患の危険因子となる可能性が示唆された.低アルブミンかつ高コレステロールの状態が,より危険因子となると考えられた. |
索引用語 |