セッション情報 | ポスター肝 他2 |
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タイトル | P-331:アルコール性肝障害における未成熟血小板分画の意義 |
演者 | 山本 健一郎(東京都立大塚病院内科) |
共同演者 | 前野 智子(東京都立大塚病院内科), 和気 泰次郎(東京都立大塚病院内科), 加藤 理恵(東京都立大塚病院内科), 山地 統(東京都立大塚病院内科), 倉田 仁(東京都立大塚病院内科), 檀 直彰(東京都立大塚病院内科) |
抄録 | 【目的】アルコール性肝障害は慢性的に血小板減少を引き起こす疾患であり,禁酒により血小板数が回復する症例が多数認められる.血小板減少の病態は門脈圧亢進による網内系機能の賦活化とトロンボポエチン産生低下により,網内系機能の賦活化という点で特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と類似点が認められる.近年,未成熟血小板分画(IPF)測定が比較的簡便に行えるようになり,ITP症例を中心に測定が行われているが,各種肝疾患の病態に関する報告は少ない.そこでアルコール性肝障害におけるIPFの意義を検討することとした.【方法】アルコール性肝障害の患者において禁酒等の治療前後でIPFを測定することでIPFが血小板数回復の早期の指標となり得るか検討を行った.対象は平成23年9月から平成24年8月までに当院消化器内科にアルコール性肝障害で入院になった患者のうち禁酒治療前後でIPFが測定できた11例.男性が7名で女性が4名.平均年齢は50.3歳で最年少は36歳,最高齢は74歳.HBs抗原陽性者は0名,HCV抗体陽性者は1名.1日のアルコール摂取量は56-200g.4型コラーゲンは146―2072ng/mlであった.【結果】IPFを禁酒前と禁酒10-14日後に測定したところ禁酒10-14日後のIPFは禁酒前のIPFに比べ有意に上昇していた(3.33±2.83% vs. 3.92±2.67%,p=0.046).血小板数を禁酒前と禁酒10-14日後に測定したところ禁酒10-14日後の血小板数は禁酒前の血小板数に比べ有意に上昇していた(13.26±8.28 vs. 19.01±19.13,p=0.031).【結論】IPFが血小板数回復の早期の指標となり得ることが示唆された. |
索引用語 |