セッション情報 ポスター

C型肝炎3

タイトル P-338:

当院における三剤併用療法終了12週目の治療成績

演者 渡辺 大亮(能代山本医師会病院)
共同演者 住吉 明子(能代山本医師会病院), 瀬川 大輔(瀬川医院), 安次嶺 拓馬(大館市立扇田病院), 守時 由起(秋田大学医学部附属病院医師キャリア形成支援センター), 後藤 隆(秋田大学医学部消化器内科学分野), 大西 洋英(秋田大学医学部消化器内科学分野)
抄録 【目的】難治性C型肝炎における3剤併用療法は従来の治療と比較しウイルスの早期陰性化が多く認められ,SVR率も高いことが知られている.今回我々は三剤併用療法を施行,治療終了した23例とそのうち治療終了後12週以上経過した16例の治療成績とそれに伴う副作用について検討したので報告する.【対象と方法】2011年12月から当院にて難治性C型慢性肝炎として3剤併用療法を施行,終了した23例(男/女10/13)を対象とした.そのうち終了12週以上経過したのは16例であった.平均年齢65.3才(56-74),HCV-RNA量6.3Log IU/L,初回/再燃/無効10/2/11例,IL28B TT type/TG type 13/10例,core領域aa70 wild/mutant11/12例,ITPA(C/C)/(C/A.A/A)19/4例である.三剤併用療法開始後の早期ウイルス動態及び,その後治療終了12週までのウイルス変化,それに伴う副作用について検討した.【結果】治療開始4週目でのウイルス陰性化率は87%であった.6週目までに全例陰性化した.IL28B(TT/TG)やcore70の変異の有無,年齢,性別に関わらず,ウイルス減少効果に有意差を認めなかった.投与終了4週目までに3例が再燃した.三剤併用療法終了12週目でのウイルス陰性化率は81%(13/16例),治療歴別では初回/再燃/無効,9/10(90%),1/1(100%),3/5(60%)であった.副作用としては貧血,脱毛を全例で認め,半数で投与早期に腹部不快感や嘔気嘔吐を認めた.男性では年齢に関わらず,腎機能障害,高尿酸血症を来しやすかった.皮疹は12例で認めた(grade1/2/3 5例/2例/5例).治験成績と比較して皮疹grade1が約1/3に抑えられ,重症皮疹(grade3)では好酸球数の上昇を認めた.【結論】3剤併用療法は早期でウイルス陰性化が得られるため非常に有用な治療法と思われるが,副作用には十分な配慮が必要である.
索引用語