セッション情報 ポスター

C型肝炎3

タイトル P-339:

当院におけるC型肝炎に対する3剤併用療法の使用経験

演者 高島 健司(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科)
共同演者 杉之下 与志樹(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 北本 博基(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 小川 智(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 増尾 謙志(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 松本 知訓(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 福島 政司(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 和田 将弥(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 占野 尚人(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 井上 聡子(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 鄭 浩柄(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 藤田 幹夫(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 岡田 明彦(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科), 猪熊 哲朗(神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科)
抄録 【目的】難治性C型肝炎に対して治療効果の高い3剤併用療法(PEG+RBV+TVR)が可能となったが,一方で従来治療に比し副作用が強く,近い将来に次世代DAAが使用可能となるであろう現状において,同治療の対象症例の選択,投与方法には一考を要するものと思われる.【方法】当施設では2012年9月までに12例のC型慢性肝炎症例に対して3剤併用療法を導入した.その内訳は,年齢42~68歳,男性5例・女性7例,初回6例・再治療6例(再燃5例,無効1例)であった.肝生検stageはF0-1 9例,F2 2例,F3 1例であった.IL28B TTが9例,TGが3例(うちコア70番wild 2例,mutant 1例)であった.TVR初期投与量は,2250mg/日が9例,1500mg/日が3例であった.これら症例における副作用および治療効果につき検討を行った.【結果】皮疹が全例でみられたが,重篤な皮疹(grade 3)は1例のみであり,抗アレルギー薬内服と外用剤にて軽快した.高尿酸血症は9例にみられたが,全例に対して治療が行われ,腎機能低下による中止例はなかった.1例で食思不振のため8週時点で治療中止を余儀なくされたが,終了後8週においてもウイルス陰性化を維持している.貧血および食思不振のため3例においてTVRを中断したが,短期休薬の後,2剤併用療法(PEG+RBV)にて再開した.治療開始後8週以上経過した10例中7例で4週までにウイルス陰性化し,残り3例においても8週以内に陰性化した.治療終了4週時点におけるSVR率は100%(3/3例)であった.【結論】当施設では,線維化進行例や高齢者を除いては以前のIFN治療効果やIL28B,Coreアミノ酸変異などの効果予測因子を積極的な3剤治療導入の指標としているのが現状である.また最近の導入例においてはTVR初期投与量減量によりアドヒアランスの向上を図っている.
索引用語