セッション情報 ポスター

C型肝炎3

タイトル P-343:

当院におけるC型慢性肝炎に対するTelaprevirを含む3剤併用療法の使用経験

演者 菅 敏樹(藤田保健衛生大学肝胆膵内科)
共同演者 大城 昌史(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 水野 裕子(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 嶋崎 宏明(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 中野 卓二(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 村尾 道人(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 新田 佳史(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 原田 雅生(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 川部 直人(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 橋本 千樹(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 吉岡 健太郎(藤田保健衛生大学肝胆膵内科)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するTelaprevir,Ribavirin,PEG-IFNα2b 3剤併用療法の有用性を明らかにするため当院での治療成績について検討した.【方法】治験例4例および2012年2月より8月まで当院で3剤併用療法を開始した15例を対象とした.性別は男8例,女11例,年齢55±7才.治療歴は初回例8例,前治療再燃例11例であり,治療開始4週後までの治療成績について検討した.Telaprevirの投与開始量は2250mg13例,1500mg6例であった.【結果】4週後のウイルス陰性化(RVR)は17例(89.5%)で得られた.IL28BのSNP別RVR率はTT例91.7%(11/12),TG例100%(1/1)であった(有意差はなし).またTelaprevir投与開始量別RVR率は2250mg群91.7%(11/12),1500mg群83.3%(5/6)であった(有意差はなし).Hb値の低下は,2250mg群2.9±1.2g/dL,1500mg群2.6±1.4g/dLであった(有意差はなし).血小板数の低下は2250mg群5.1±2.3×104//μL,1500mg群3.5±1.9×104//μLであった(有意差はなし).ITPAのSNPは1例のみCAでその他の12例はCCであった.Telaprevir中止例は3例で,原因は皮膚障害(Grade3)1例,食欲不振1例,貧血および血小板低下1例であり,それぞれ1週目,5週目,7週目に中止となった.Telaprevir中止例の投与開始量は2250mgが2例,1500mgが1例であった.Telaprevir減量例は4例で,原因は貧血2例および食欲不振2例であった.Telaprevir減量例の投与開始量はすべて2250mgであった.【結論】C型慢性肝炎に対する3剤併用療法では治療初期から強い抗ウイルス効果が確認された.有害事象の頻度が高いので,種々の副作用に注意して早期に対応することが重要である.IL28BとITPAのSNPと治療効果や副作用との関係およびTelaprevir1500mgで開始することの有用性について今後症例を増やして検討したい.
索引用語