セッション情報 ポスター

胆道癌 化学療法

タイトル P-362:

腎機能低下を伴う切除不能胆嚢癌にGEM+CDDP併用療法が著効した2症例

演者 神田 暁博(滋賀医科大学消化器内科)
共同演者 稲富 理(滋賀医科大学消化器内科), 今井 隆行(滋賀医科大学消化器内科), 水田 寛郎(滋賀医科大学消化器内科), 米倉 伸彦(滋賀医科大学消化器内科), 杉谷 義彦(滋賀医科大学消化器内科), 大崎 理英(滋賀医科大学消化器内科), 児掘 綾子(滋賀医科大学消化器内科), 望月 洋介(滋賀医科大学光学診療部), 伴 宏充(滋賀医科大学消化器内科), 塩谷 淳(滋賀医科大学消化器内科), 馬場 重樹(滋賀医科大学消化器内科), 佐々木 雅也(滋賀医科大学栄養治療部), 齋藤 康晴(滋賀医科大学光学診療部), 安藤 朗(滋賀医科大学大学院感染応答・免疫調節部門), 藤山 佳秀(滋賀医科大学消化器内科)
抄録 【目的】切除不能胆道癌におけるゲムシタビン(GEM)+シスプラチン(CDDP)併用療法は,その有用性が2010年にABC-02試験で報告され,本邦においても第一選択になりつつある.一方,CDDPの副作用として腎障害が挙げられるが,腎機能低下例に対する適応や減量基準などプロトコールは施設ごとに異なるのが現状である.今回我々は良好な治療経過を示している2症例について報告する.【症例1】60歳代男性,右季肋部痛を主訴に当院受診.CTにて胆嚢癌による肝直接浸潤及び多発肺転移(T4H0M1stageIVb)と診断し,GEM+CDDP療法を開始した.Cre1.26mg/dl,CCr51ml/minと軽度腎機能低下を認めたため,CDDPを17mg/m2に減量した.8コース施行後のCTでは57%の縮小および腫瘍マーカーの著明な低下(CEA19.1→2.6ng/ml,CA19-9 104164→869U/ml)を認め,現在も継続治療中である.【症例2】60歳代男性,右季肋部痛を主訴に当院受診.CTにて胆嚢癌による肝直接浸潤及び多発肝転移,リンパ節転移(T4H2N2M0stageIVb)と診断,GEM+CDDP療法を開始した.7コース施行頃よりCre1.20mg/dl,CCr48.5ml/minと軽度腎機能低下を認めたため,CDDPを17mg/m2に減量した.11コース施行後のCTでは肝転移巣の消失を認め,現在も継続治療中である.【考察】切除不能胆道癌におけるGEM+CDDP併用療法は,軽度の腎機能低下症例に対しても外来化学療法の第一選択として安全かつ効果的に使用可能であると考えられた.
索引用語