セッション情報 ポスター

胆道2

タイトル P-377:

当院における非切除膵癌に対する内視鏡的胆管ドレナージの現状

演者 丸尾 達(福岡大学筑紫病院消化器内科)
共同演者 植木 敏晴(福岡大学筑紫病院消化器内科), 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院消化器内科)
抄録 【目的】非切除膵癌に対する内視鏡的胆管ドレナージ術について検討をすること.【方法】2007年1月から2012年3月までに当院で経験し,組織学的に診断した通常型膵癌119例のうち,胆管閉塞例53例中,非切除となった48例を対象とした.平均年齢は71.1±11歳で,男性26例,女性22例であった.StageはIが1例,IIIが2例,IVaが15例,IVbが30例であった.stentの種類はEBS(7Fr~10Fr),PTCD内外瘻チューブ(10Fr~18Fr),metallic stent(WallFlex Biliary,Full cover Stent)で,全例化学療法(Gemcitabin+TS-1,Gemcitabin)を行った.検討項目は,1.初回stentの開存率,2回目のstentの開存率,2.生命予後である.なお,生存率はKaplan-Meier法を用い,Logrank testで有意差を検定した.3.化学療法(Gemcitabin+TS-1,Gemcitabin)とstentの種類との関連性である.【結果】1.初回のEBS(n=27),Metallic stent(n=16),PTCD内外瘻tube(n=5)の平均開存期間は,それぞれ66±71日,122±301日,159±182日で,EBS,Metallic stent,PTCD内外瘻tubeの順に長かった(p=0.01).2回目のEBS(n=9),Metallic stent(n=14),PTCD内外瘻tube(n=3)の平均開存期間は,それぞれ102±71日,127±137日,100±103日で有意差はなかった(p=0.18).2.平均生存期間はstentの各群に有意差はなかった.3.化学療法の種類とstentの種類に関連性はなかった.【結論】胆管閉塞のある非切除膵癌はEBS,PTCD内外瘻tubeと比較してMetallic stentは開存期間が長かったが,生存期間に差がなかった.化学療法を併用したEBS,PTCD内外瘻,metallic stentの組み合わせによる集学的治療は生命予後を改善した.
索引用語