セッション情報 | ポスター胆道2 |
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タイトル | P-378:悪性胆道狭窄に対する術前胆道ドレナージの治療成績 |
演者 | 橋元 慎一(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科) |
共同演者 | 伊藤 啓(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 野田 裕(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 小林 剛(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 洞口 淳(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 越田 真介(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 石井 将太郎(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 菅野 良秀(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 小川 貴央(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 枡 かおり(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科), 藤田 直孝(仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】悪性胆道狭窄に対する術前胆道ドレナージ(BD)の治療成績について検討した. 【対象と方法】2004年1月から2012年2月までに,当院でBD後に外科的切除術を施行した悪性胆道狭窄101例(男女比59:42,平均年齢69歳)を対象とした.BDは内視鏡的胆管ステンティング(EBS)または経鼻胆管ドレナージ(NBD)を第一選択とした.減黄効果,偶発症,EBS例のステント閉塞率,閉塞の危険因子について検討した.T-bilが3mg/dl以下,あるいは1/3以下に低下したものを減黄良好と定義した. 【結果】原疾患は胆管癌48例,膵癌36例,乳頭部癌14例,胆嚢癌3例であった.92例(91%)で経乳頭的BD(EBS74例,NBD18例)が可能で,処置時間は平均45分間(21-95分)であった.困難例ではEUS下胆道ドレナージ(ESBD)を6例に,経皮的胆道ドレナージ(PTBD)を3例に施行した.ERCP後に膵炎を10例(10%,軽症6例,中等症4例)に認め,中下部胆管狭窄より上部・肝門部胆管狭窄で有意に多かった(40% vs. 11%,P=0.032).その他,胆嚢炎1例,穿孔1例,ESBD後限局性腹膜炎を1例に認め,保存的加療で改善した.95例(94%)で減黄は良好であり,6例(EBS2例,NBD2例,PTBD2例)で減黄が不十分であったが切除術の実施は可能であった.BDから手術までは中央値で27日間(8-99日)であった. EBS69例では,経過中ステント閉塞を11例(16%)に認め,6例はステント交換,5例はNBDに変更した.EBSから閉塞までの期間は平均14日であった.EBS閉塞の危険因子は,男性(P=0.044),ERCP処置時間(P=0.048)が有意であった.NBDでは閉塞はみられなかった. 【結論】術前BDの減黄効果は良好であるが,上部・肝門部狭窄例では膵炎発症に注意が必要である.男性で処置時間が長い症例では,ステント閉塞のリスクが高い可能性が示唆された. |
索引用語 |