セッション情報 |
ポスター
胆道3
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タイトル |
P-383:十二指腸腫瘍・十二指腸乳頭部腫瘍にたいする腹腔鏡補助下十二指腸部分切除・乳頭部切除術の経験
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演者 |
塩見 尚礼(滋賀医科大学外科学講座消化器外科) |
共同演者 |
仲 成幸(滋賀医科大学外科学講座消化器外科), 赤堀 浩也(滋賀医科大学外科学講座消化器外科), 村上 耕一郎(滋賀医科大学外科学講座消化器外科), 来見 良誠(滋賀医科大学総合外科学講座), 谷 徹(滋賀医科大学外科学講座消化器外科) |
抄録 |
【はじめに】十二指腸腫瘍,乳頭部腫瘍はかつて進行癌が多く,膵頭十二指腸切除術で切除される症例が多かったが,近年内視鏡的に切除する症例が増加している.しかし適応に一定したものはなく,偶発症の可能性などの問題がある.当科では粘膜癌までの十二指腸腫瘍,乳頭部腫瘍症例で内視鏡的切除を希望しない患者に対し,腹腔鏡補助下十二指腸部分切除,乳頭切除術を施行しているので報告する.【術式】臍より12mmカメラポートを挿入し,腹腔鏡下胃切除術に準じて4~5本の5mmポートを挿入した.気腹下にKocherの受動術を行い,上腹部に7cmの正中切開をおいて十二指腸下行脚を創外に出した.乳頭部切除の場合,先に胆嚢摘出術を行った後,術中胆道造影用チューブを胆嚢管から挿入しておいた.このチューブを手がかりに十二指腸を長軸方向に切開し,乳頭部を露出させた.約5mmのマージンをとって十二指腸壁を全層に切開し,胆管,膵管を露出した.十分な距離をとって切離し,それぞれの断端を術中病理診断に提出した.断端陰性を確認した後,十二指腸粘膜と膵管,胆管を結節縫合し,それぞれロストチューブを留置した.十二指腸壁を短軸方向に閉鎖し,ドレーンを留置して手術を終了した.【結果】これまで腹腔鏡補助下十二指腸部分切除術を3例に,乳頭切除術を4症例に行った.平均手術時間はそれぞれ240分,428.5分,平均出血量は117ml,315.5ml,経口摂取開始は平均術後4.3日,5.3日で,術後平均在院日数は8.3日,13.8日であった.【考察】十二指腸腫瘍や乳頭部腫瘍に対しては,十分なインフォームドコンセントののちに手術術式を選択する必要がある.膵頭十二指腸切除術を希望されないときの低侵襲手術として,切除マージンの評価が容易な腹腔鏡補助下十二指腸部分切除,乳頭切除術はfeasibleで選択肢として有用であると考えられる. |
索引用語 |
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