セッション情報 | ポスター粘膜下腫瘍 |
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タイトル | P-388:GenotypingはGISTの臨床において有用か? |
演者 | 徳原 真(国立国際医療研究センター外科) |
共同演者 | 杉浦 良子(国立国際医療研究センター外科), 熊澤 慶吾(国立国際医療研究センター外科), 合田 良政(国立国際医療研究センター外科), 三原 史規(国立国際医療研究センター外科), 須田 竜一郎(国立国際医療研究センター外科), 日野原 千速(国立国際医療研究センター外科), 三宅 大(国立国際医療研究センター外科), 山澤 邦宏(国立国際医療研究センター外科), 矢野 秀朗(国立国際医療研究センター外科), 枝元 良広(国立国際医療研究センター外科), 橋本 政典(国立国際医療研究センター外科), 安田 秀光(国立国際医療研究センター外科), 清水 利夫(国立国際医療研究センター外科), 秋山 純一(消化器科), 猪狩 亨(病理) |
抄録 | 【はじめに】GISTの治療において分子標的薬は重要な位置を占め,genotypingは治療方針を考える上で重要な情報となる可能性がある.【目的】原発GIST切除症例の遺伝子解析を行い,予後や他の臨床病理学的因子との関連を探る.【対象と方法】2003年5月から2012年8月までに当院で切除したGIST 35例のうち遺伝子解析が可能であった29例を対象とした.平均年齢は64.3歳で,男性は18例で女性は11例であった.腫瘍の部位は胃21例,十二指腸2例,小腸4例,直腸1例,小網1例であった.検体は切除後,直ちに凍結保存し,病理診断にてGISTと診断された症例のみに遺伝子解析を行った.RT-PCR法によりKIT遺伝子およびPDGFRA遺伝子の変異を検索した.【結果】29例中27例で遺伝子変異が検出された.KIT遺伝子のみの変異は23例,PDGFRA遺伝子のみの変異は1例,3例でKIT遺伝子とPDGFRA遺伝子の両方に変異が認められた.KIT遺伝子変異は23例でexon 11,2例でexon 9,1例でexon13に見られた.遺伝子変異のタイプは点突然変異,欠失,挿入などであった.リスク分類との関連では,KIT遺伝子のexon 11の欠失でリスクが高い傾向が見られた.現在まで6例の再発を認め,4例は腹膜播種,2例は肝転移であった.腹膜播種再発の3例のうち3例はexon 11の欠失,1例はexon9の欠失を含み,4例ともにimatinibを投与し著効が確認された.肝転移の1例はwild typeでimatinibが無効であった.【結論】Genotypingは術後の治療方針を決定する上で有用な情報になりうると考えられた. |
索引用語 |