セッション情報 | ポスター胃 ESD |
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タイトル | P-394:当科での未分化型早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の現状と今後の課題 |
演者 | 小牧 祐雅(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学) |
共同演者 | 船川 慶太(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 小野 陽平(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 田中 啓仁(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 牧野 智礼(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 小薗 雅哉(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 岩屋 博道(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 中澤 潤一(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 佐々木 文郷(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 田口 宏樹(鹿児島大学光学医療診療部), 坪内 直子(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 那須 雄一郎(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 上村 修司(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 瀬戸山 仁(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 藤田 浩(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 沼田 政嗣(鹿児島大学光学医療診療部), 井戸 章雄(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学), 坪内 博仁(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 【目的】未分化型早期胃癌について,2011年から「径20mm以下・UL(-)・cT1aN0M0」の症例を対象とした多施設共同試験が進められている(JCOG1009/1010).今回,我々は当科でESDを施行した早期胃癌症例を解析し,未分化型早期胃癌に対するESDの現状と今後の課題を検討した. 【方法】2009年1月から2012年8月までに当科でESDを施行した胃病変148症例のうち,早期胃癌119例を対象とした.内訳は,分化型癌105例,混合型癌9例,未分化型癌5症例であった.分化型群105例,未分化型群14例(混合型癌9例+未分化型癌5例)の2群に分け,腫瘍径,一括切除率,再発率,未分化型癌に対する完全切除(深達度M・径20mm以下かつUL(-)・断端陰性)率等について解析した. 【成績】両群とも一括切除率は100%で,腫瘍の平均長径は分化型群で21.2mm,未分化型群で24.1mmだった.局所再発は,分化型群0例に対し未分化型群2例(14.3%)であり(P=0.013),再発例は何れも長径20mm超で水平断端陽性或いは不明例だった.未分化型群での完全切除は6例(42.9%)であり,不完全切除の理由として径20mm超と粘膜下層浸潤がそれぞれ6例と多かった.また,粘膜下層浸潤は径20mm以下群8例中1例に比し径20mm超群6例中5例と有意に多かった(P=0.016).不完全切除8例中4例で追加手術を行ったが,何れもリンパ節転移を認めなかった. 【結論】長径20mmを越える未分化型早期胃癌では粘膜下層浸潤や再発の危険を有意に認め,未分化型早期胃癌でのESDは長径20mm以下に対し有用と思われた.粘膜下層浸潤例での追加手術例でリンパ節転移は認めず,未分化型早期胃癌の粘膜下層浸潤例でのESD適応を検討する余地があると思われたが,更なる症例の蓄積と長期予後を検討する必要がある. |
索引用語 |