セッション情報 ポスター

胃・十二指腸 診断

タイトル P-426:

消化管粘膜下腫瘍のEUS-FNAにおける22G穿刺針の比較検討

演者 引地 拓人(福島県立医科大学附属病院内視鏡診療部)
共同演者 佐藤 匡記(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 高木 忠之(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 池田 恒彦(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 渡辺 晃(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 中村 純(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 杉本 充(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 藁谷 雄一(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 高住 美香(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 入澤 篤志(福島県立医科大学会津医療センター準備室消化器内科), 大平 弘正(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科), 小原 勝敏(福島県立医科大学附属病院内視鏡診療部)
抄録 【目的】消化管粘膜下腫瘍の確定診断にはEUS-FNAが有用である.当院では,ステンレス鋼板製の穿刺針(Echotip Ultra 22G;Cook)を使用してきたが,2011年8月からコバルトクロム合金の穿刺針(Expect 22G;Boston)も導入した.そこで,両針の有用性を比較検討した.【方法】2011年8月から2012年8月までに演者がEUS-FNAを施行した消化管粘膜下腫瘍連続16例に対し,Echotip 22GとExpect 22Gを交互に各々2回ずつ(合計4回)穿刺し,穿刺性能などを比較検討した.スコープはGF-UC240P,観測装置はEU-ME1を使用し,迅速細胞診であるCyto-quick染色を併用した.検討項目は,内視鏡チャンネル内の通過性,シースの出しやすさ,針の切れ味,穿刺の正確性,穿刺の軽さ,エコー上の視認性,針の耐久性,検体量とし,Expectが優れている場合を5点,Echotipが優れている場合を1点,同等を3点として,1-5点で評価した.【結果】穿刺経路は,食道2例,胃12例,十二指腸1例,直腸1例.最終診断はGIST9例,平滑筋腫4例,内分泌癌1例,迷入膵1例,炎症性腫瘤疑い1例であった.平均腫瘍径33.5mm(15~60).中央値は,検体量4点,スタイレットの機能性4点,内視鏡チャンネル内の通過性3点,針の切れ味3点,穿刺の正確性3点,エコー上の視認性3点,針の耐久性3点,穿刺の軽さ2点,シースの出しやすさ2点,であった.【結論】新しい穿刺針であるExpectは,剛性が強い針であるため,アングルが強くかかる場合に穿刺が難しいことがあったが,視認性や穿刺の正確性はEchotipと同等であり,検体量がやや多い点で有用であった.
索引用語