セッション情報 ポスター

胃癌 化学療法1

タイトル P-447:

腹膜播種を伴う胃癌に対する腹腔内投与併用化学療法の有用性を検証する第III相試験(PHOENIX-GC試験)

演者 高張 大亮(愛知県がんセンター中央病院薬物療法部)
共同演者 石神 浩徳(東京大学腫瘍外科), 福島 亮治(帝京大学外科), 梨本 篤(新潟県立がんセンター新潟病院外科), 藪崎 裕(新潟県立がんセンター新潟病院外科), 小寺 泰弘(名古屋大学消化器外科), 伊藤 誠二(愛知県がんセンター中央病院薬物療法部), 今本 治彦(近畿大学外科), 今野 元博(近畿大学外科), 藤原 義之(大阪府立成人病センター消化器外科), 田中 淳二(兵庫医科大学消化器内科), 上之園 芳一(鹿児島大学消化器外科), 山口 拓洋(東北大学医学統計学), 山口 博紀(東京大学腫瘍外科), 北山 丈二(東京大学腫瘍外科)
抄録 近年,胃癌腹膜播種に対する腹腔内化学療法の効果が報告されているが,比較試験が行われていないため,その有用性については未だcontroversialである.我々は2011年10月,腹膜播種を伴う胃癌に対するS-1+パクリタキセル経静脈・腹腔内併用療法/S-1+シスプラチン併用療法による第III相臨床試験(PHOENIX-GC試験)を開始した.本試験は高度医療評価制度下に実施され,パクリタキセル腹腔内投与の保険収載を目的とする.【方法】腹膜播種以外の遠隔転移がなく,主要臓器機能が保たれた初発胃癌症例を対象とする.画像診断および審査腹腔鏡により腹膜播種を確認した後,施設,前治療の有無および播種の程度(胃癌取扱い規約第12版P1/P2-3)を調整因子として,S-1+パクリタキセル経静脈・腹腔内併用療法(IP)群とS-1+シスプラチン併用療法(SP)群に2:1の比で無作為割り付けを行う.IP群の症例では腹腔ポートを留置する.主要評価項目は生存期間,副次的評価項目は治療成功期間,抗腫瘍効果および安全性とする.登録症例数はIP群120例,SP群60例,計180例,試験期間は登録期間2年,追跡期間2年を予定する.2012年9月までに全国の15施設が参加し,症例を集積中である.【結論】本試験によりパクリタキセル腹腔内投与併用化学療法の標準全身化学療法に対する優越性が検証され,パクリタキセル腹腔内投与の保険収載に繋がることが期待される.
索引用語