セッション情報 ポスター

胃癌 化学療法1

タイトル P-448:

切除不能進行胃癌に対するmodified DCF療法の検討

演者 武藤 理(秋田赤十字病院腫瘍内科)
共同演者 大内 慎一郎(秋田赤十字病院消化器外科), 小棚木 圭(秋田赤十字病院消化器外科), 佐藤 公彦(秋田赤十字病院消化器外科), 吉楽 拓哉(秋田赤十字病院消化器外科), 岩崎 渉(秋田赤十字病院消化器外科), 最上 希一郎(秋田赤十字病院消化器外科), 澤田 俊哉(秋田赤十字病院消化器外科), 吉川 雅輝(秋田赤十字病院消化器外科), 古屋 智規(秋田赤十字病院消化器外科), 小棚木 均(秋田赤十字病院消化器外科)
抄録 [背景]切除不能進行胃癌に対して米国では全て注射剤で構成されるDCF(ドセタキセル+シスプラチン+5-FU)療法が標準とされているが,わが国での標準治療は経口フッ化ピリミジン+CDDPである.内服困難例での治療は未だ定まっていない.経口剤を含まない有効なレジメンの開発は重要な課題である.[対象]秋田赤十字病院において2011年3月から2012年6月までに切除不能進行胃癌に対しmodified DCF療法(Shah MA et al:J Clin Oncol 28:15s, 2010)を施行した10例についてレトロスペクティブに有効性と安全性検討した.治療レジメンはドセタキセル40 mg/m2,5-FU 400 mg/m2,レボホリナート200 mg/m2 on day 1,5-FU 1,000 mg/m2/day持続静注on day 1-2,CDDP 40 mg/m2 on day 3.2週1コース.[結果]年齢中央値59歳(30-66).男性7名,女性3名.PS1/2/3=4/4/2例.組織型は分化型1例,未分化型9例.HER2陽性1例,陰性7例,未検2例.非治癒因子はN4例,P9例,H2例,他PUL2例,OSS2例,MAR1例.Modified DCF療法施行理由は経口困難5例,S-1+CDDP療法後5例.Modified DCF療法施行ラインは1次治療4例,2次4例,3次2例.投与コース中央値3(1-7).RECIST効果判定可能な7例においてPR6例(1次治療4例),SD1例,奏功率86%であった.1コース目で症状緩和,DIC離脱などの抗腫瘍効果を認めたのは8例.Grade3以上の有害事象は口内炎4例,白血球減少3例,好中球減少2例,嘔気2例,疲労2例,肺動脈塞栓2例,高アンモニア血症1例,下痢1例を認めた.有害事象による中止は2例.Grade4下痢を除くその他の有害事象はマネージメント可能であった.[結語]modified DCF療法は奏功率が高く,治療開始早期に抗腫瘍効果を確実に求められる症例には有望なレジメンの可能性が示唆された.また経口困難例にもその効果が期待される.
索引用語