セッション情報 | ポスター肝炎 他 |
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タイトル | P-473:市中基幹病院である当院におけるHBs抗原・HCV抗体スクリーニング検査陽性例に対する対応の現状 |
演者 | 林 智之(石川県立中央病院消化器内科) |
共同演者 | 竹田 康人(石川県立中央病院消化器内科), 朝日向 良朗(石川県立中央病院消化器内科), 木藤 陽介(石川県立中央病院消化器内科), 伊藤 錬磨(石川県立中央病院消化器内科), 中西 宏佳(石川県立中央病院消化器内科), 稲垣 聡子(石川県立中央病院消化器内科), 吉田 尚弘(石川県立中央病院消化器内科), 早稲田 洋平(石川県立中央病院消化器内科), 辻 重継(石川県立中央病院消化器内科), 竹村 健一(石川県立中央病院消化器内科), 山田 真也(石川県立中央病院消化器内科), 岡田 俊英(石川県立中央病院検査部), 土山 寿志(石川県立中央病院消化器内科) |
抄録 | 【背景】一般診療においてHBs抗原(HBsAg),HCV抗体(HCVAb)はスクリーニングで測定されるが,陽性例に対し全例が適切に対応されるとは限らない.【目的】専門科を除くHBsAg,HCVAb陽性例に対する対応の現状について検証する.【方法】2011年7月~2012年6月に当院にてスクリーニング目的でHBsAg,HCVAbを測定した症例を抽出し,陽性例においては測定依頼診療科のカルテに主治医がプロブレムとして記載しアセスメントされていないか,専門医の介入依頼や,治療や経過観察など適切な対応をされていないかを検討した.また,HBsAgでは血清ALT31IU/L以上(高値群)と31IU/L未満(正常群)とで比較し,HCVAbでは血清ALT31IU/L以上あるいは血小板数15万/μL未満(治療対象群)とそれ以外(治療非対象群)とに分け,HBsAgでのALT高値群,HCVAbでの治療対象群に限定し同様の検討を行った.【成績】延べ9354症例にHBsAgまたはHCVAbが測定された.重複例や専門科が測定した例を除く陽性率はHBsAg 1.15%,HCVAb 2.97%であった.カルテに記載がない割合はそれぞれ47.4%,52.0%で,介入がない割合は68.4%,70.1%であった.HBsAgでのALT高値群,HCVAbでの治療対象群において,カルテ記載がない割合はそれぞれ35.7%,35.3%,介入がない割合はそれぞれ,50.0%,54.6%であった.【結論】非専門科にてスクリーニング目的で測定したHBsAg,HCVAbの陽性例においては,約7割が適切な対応がなされておらず,約5割はプロブレムとしてすら挙げられていなかった.また,治療が必要な症例においても未介入例が多く見られた.陽性例を見落とさないシステム作りを行い,治療が必要な症例において未介入例は専門科に介入依頼を徹底すること,現時点で治療を必要としない例でも経過観察を含めた介入が必要であることを啓蒙する必要がある. |
索引用語 |