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胃・十二指腸 その他

タイトル P-483:

機能性ディスペプシアに対する六君子湯製剤の使い分け

演者 洲崎 文男(横浜南共済病院消化器内科)
共同演者 有本 純(横浜南共済病院消化器内科), 小宮山 哲史(横浜南共済病院消化器内科), 今井 香奈(横浜南共済病院消化器内科), 川西 彩(横浜南共済病院消化器内科), 山田 博昭(横浜南共済病院消化器内科), 藤井 徹朗(横浜南共済病院消化器内科), 西郡 修平(横浜南共済病院消化器内科), 寺田 昌弘(横浜南共済病院消化器内科), 篠原 歩(横浜南共済病院消化器内科), 小谷 祥仁(横浜南共済病院消化器内科), 岡崎 博(横浜南共済病院消化器内科)
抄録 【目的】機能性ディスペプシア(FD)に対する六君子湯の有効性は広く認識されているが,現在市販されている六君子湯は生薬の構成が異なるものが混在している.大きく白朮製剤と蒼朮製剤に分かれるが,FDに対する有効性が異なることが報告されている.今回蒼朮製剤で効果不十分な場合の白朮製剤の有効性および他の漢方製剤併用について検討した.【対象と方法】当施設を受診した成人FD患者15名を対象とした.六君子湯は蒼朮を含む製品(六君子湯A)と白朮を含む製品(六君子湯B)を使用した.まず六君子湯Aを8週間投与し,効果不十分な場合六君子Bへ変更した.変更後4週間で効果不十分な場合は東洋医学的な評価による随症療法へ移行した.自覚症状はGastrointestinal Symptom Rating Scale(GSRS)を用いて評価した.【成績】対象は男性8名女性7名,平均年齢60.3歳,平均BMI22.3であった.15名中9名が六君子湯AからBへ移行,その後2名で柴胡桂枝湯,1名で当帰芍薬散を追加した.GSRSの総点数,腹痛ドメイン,消化不良ドメインの平均は,治療前45.3,8.9,11.6,六君子湯A投与8週後31.5,7.1,9.4,六君子湯B投与4週後27.2,4.8,2.1,随症療法例では治療前45.3,13.2,12.5,治療後28.7,4.5,8.8であった.【結論】六君子湯投与後全例で症状改善が得られたが六君子湯Aで効果不十分な場合,六君子湯Bが過半数で有効であった.六君子湯単剤で効果不十分な場合は東洋医学的な評価を行って製剤を追加することで対応できた.
索引用語