セッション情報 ポスター

interventional EUS

タイトル P-496:

導入初期施設におけるInterventional EUSの現況

演者 小倉 健(大阪医科大学附属病院第二内科)
共同演者 増田 大介(大阪医科大学附属病院第二内科), 井元 章(大阪医科大学附属病院第二内科), 瀧井 道明(大阪医科大学附属病院第二内科), 梅垣 英次(大阪医科大学附属病院第二内科), 樋口 和秀(大阪医科大学附属病院第二内科)
抄録 【目的】Interventional EUSの進歩は目覚ましく,多くの施設で導入されつつあるが,その適応,方法,偶発症等について熟知しておくことが重要である.最近当院では,先進施設での研修を終え,Interventional EUSを本格的に導入した.今回は,導入初期施設である当院でのInterventional EUSの現況を検討した.【方法】超音波内視鏡は,Olympus社製のUCT260,超音波観測装置はAloka社製のProsound SSD-α10を用いた.穿刺針はBoston Scientific社製のExpect 19G(Flexible)を使用した.瘻孔拡張を要する手技では,MTW社製のERCPカテーテルで鈍的拡張を行った後に,4mm径の胆管拡張用バルーンで瘻孔拡張を行った.困難な場合には,Century Medical社製の通電ダイレーターを使用した.Hepaticogastrostomy(HGS)では,瘻孔拡張後にSTENTを食道内までに引っ張り上げてリリースを行うことで,迷入を防止するように工夫した.【結果】1.2012年4月から8月までで,当院で施行したInterventional EUSは16例であった.2.手技の内訳は,Rendezvous法(RV)が6例,HGSが5例,Cyst drainage(CD)が3例,Choledochoduodenostomy(CDS),Celiac plexus neurolysis(CPN)が各々1例.3.施行理由の内訳は,a)RV:胆管深部挿管不能4例,狭窄突破不能2例b)HGS:乳頭到達不能5例c)CD:感染2例,黄疸1例c)CDS:胆管深部挿管不能1例d)CPN:癌性疼痛1例4.手技の成功率は,RV 50%(3/6),HGS,CD,CDS,CPNは各々100%であり,全体では81%であった.5.手技不成功のRV3例は,wireの狭窄突破が不能であった.2例はPTCDを,1例は経過観察となった.6.HGS,CDSでは,全例で良好な減黄効果が得られ,CDでは全例で嚢胞の縮小,臨床症状の改善が得られた.7.偶発症は胆汁性腹膜炎をHGSで1例,CDSで1例に認めた.【結論】Interventional EUSは,導入初期施設においても比較的高い成功率であった.手技を熟知することや,先進施設での研修を行うことが重要であると考えられた.更に症例数を重ねて報告する.
索引用語