セッション情報 | ポスターinterventional EUS |
---|---|
タイトル | P-497:地域基幹病院における超音波内視鏡下胆道ドレナージ術(EUS-BD)の現状 |
演者 | 上林 実(北見赤十字病院消化器内科) |
共同演者 | 江平 宣起(北見赤十字病院消化器内科), 一箭 珠貴(北見赤十字病院消化器内科), 岩永 一郎(北見赤十字病院消化器内科), 久保 公利(北見赤十字病院消化器内科), 水島 健(北見赤十字病院消化器内科), 佐藤 史幸(北見赤十字病院消化器内科), 柳原 志津妃(北見赤十字病院消化器内科), 大原 正嗣(北見赤十字病院消化器内科) |
抄録 | 当院では2010年12月から超音波内視鏡下胆道ドレナージ術(Endoscopic ultrasound-guided biliary drainage:EUS-BD)を導入している.経乳頭的アプローチ(EBD),経皮的アプローチ(PTBD)ともに不能な症例を「絶対的適応」,EBD不能でPTBDは可能であるが経皮での内瘻化が不能であり,QOL維持に内瘻化が有効である症例を「相対的適応」としている.【目的】当院での治療成績についてretrospectiveに検討した.【対象と方法】2010年12月から2012年8月までに当科で施行した6例(男性3例,女性3例,平均年齢 77歳:71-86歳).全例経十二指腸的に肝外胆管を19G針にて穿刺し,通電針にて十二指腸壁と胆管壁を通電,拡張カテーテルにて拡張後,8.5FrのPlastic stentを留置した.検討項目は1.手技選択理由と背景疾患,2.手技成功率,3.手技に伴う偶発症,4.ステント留置後の経過,とした.【結果】1.5例が十二指腸狭窄による乳頭到達不能例(膵癌2例,十二指腸癌2例,乳頭部癌1例),1例が胆管挿管困難例(膵癌)であった.絶対的適応2例,相対的適応4例であった.2.成功率は66.6%(4/6例).不成功2例はc-EMS留置既往例(4か月,13か月)であり,1例は胆管穿刺自体が不能,1例は胆管壁拡張が不能であった.不成功2例には経皮的ドレナージを施行しえた.3.1例に発熱を認めたが,保存的に軽快した.4.ステント開存3例(観察期間102日,84日,15日),閉塞1例(85日)であった.閉塞例は交換後62日目に逸脱し再挿入,その後再閉塞で交換を要した,閉塞例の初回挿入からの全経過は373日間であった.【結語】EUS-BDの手技成功率は66.6%であった.成功率は低いものの重篤な合併症は認めていず,比較的安全に導入できていると考えられる.現時点の当院におけるEUS-BDは,他のドレナージ法が不能な「絶対的適応」症例を中心に施行し,「相対的適応」については慎重に検討していく方針である. |
索引用語 |