セッション情報 特別講演(消化器内視鏡学会)

Digestive Endoscopy のあるべき姿を求めて

タイトル 特別講演3:

Digestive Endoscopy のあるべき姿を求めて

演者 坂本 長逸(日本医大・消化器内科)
共同演者
抄録 私は2011年9月にDigestive Endoscopy(DEN) のEICに就任いたしました.以来,DENの編集方針を大きく変更しています.2011年9月に全く新しいアソシエイトエディター(AE)の先生方に就任していただきました.これまでのエディターの先生方とは2011年9月から12月まで従来の方法で編集会議を開きながら,一方で新しいAEの先生方とはこれからのDENのあり方について毎月1回議論を重ねました.DENが国際誌であるためには新しいAEとして海外から先生方を招待する必要があると考え,新たに6名の海外AEを追加いたしました.そして,新しいAEの先生方とともに2012年1月から全く新しい編集方式をスタートさせました.これまでは毎月一回の編集会議で論文の採択を議論した後,編集会議で最終決定していましたが,新しい編集方式では,多くの国際誌が多数の国にまたがるAEの先生方の意見を最大限に生かしながら編集しているのと同じように,AEの先生方が論文の採択を決定します.AEとEICが論文の採択を決めるのです.月1回の編集会議を待っていては論文採択の決定が遅れる場合があるため,この編集方針の採用によって論文受理から採否の決定までの時間が大幅に短縮されました.また,AEの先生方にはご自身の意見を必ず著者に返すよう求めました.その他に査読者のリストの見直し,インタナショナルアドバイザリーボードリストの見直し,AEが理解しなければならない国際ルールについての学習,投稿規定の変更,見やすい誌面にするため紙面の変更,などをAEの先生方と議論しながら行いました.とりわけ投稿規定は極めて重要であり,COIや臨床試験の登録についても投稿規定の中で触れることといたしました.その結果,DENへの投稿論文数は2012年に飛躍的に伸びています.しかしまだまだ投稿規定は国際基準に照らせば不十分と言わざるをえません.今後は臨床研究へのコンソートチェックリストの導入など国際的に認知されている論文編集システムを導入していかざるを得ないと考えています.これらは日本医学雑誌編集者会議で議論されており,間もなく医学雑誌編集ガイドラインとしてまとめられることになっています.本講演では2011年から2012年の編集資料を開示し,どのように編集方針が投稿内容に影響しているかについて生データを示し,今後の編集方針についても示す予定です.
索引用語