セッション情報 消化器病学会特別企画1(消化器病学会)

GRADEシステムに準じて作成された新ガイドライン最終報告

タイトル 消企1-基調講演1:

新ガイドライン作成の基本コンセプト

演者 渡辺 守(東京医歯大・消化器内科)
共同演者
抄録 日本消化器病学会では2011年7月から,新たに3疾患(機能性消化管障害[FD・IBS],大腸ポリープ,NAFLD/NASH)の診療ガイドライン作成を開始した.新ガイドラインは基本コンセプトとして,1)ガイドライン作成における新しい国際標準「GRADE (Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation) システムを導入」し,推奨のグレード・文献エビデンスレベルの適正化・不統一の解消,便益とリスクおよび費用効果の定量評価の不足解消などの改善を行い,更に,2)徹底した「基本構成の統一化」と3)今後の継続的改訂を視野に入れた「文献検索・管理機関の統一化」を行った.更に,4)「英文化による海外への発信」を作成コンセプトに入れており,今後は「GRADEシステムによる日本の診療ガイドライン作成の規範」となる事が期待される.2014年4月刊行を目標に,大変な勢いで進められてきた新3疾患ガイドラインの最終報告に期待したい.また,2009年から2010年4月に刊行された旧6疾患(消化性潰瘍,慢性膵炎,胃食道逆流症,胆石症,クローン病,肝硬変)診療ガイドラインの改訂作業も同じ基本コンセプトで開始されており,2014年10月刊行への中間報告に期待したい.これら全てのGRADEシステムによって作成された日本消化器病学会新旧ガイドラインは,将来的に専門医研修カリキュラムおよび専門医試験への活用が視野に入っている事も強調したい
索引用語 ガイドライン, GRADEシステム