セッション情報 消化器病学会特別企画1(消化器病学会)

GRADEシステムに準じて作成された新ガイドライン最終報告

タイトル 消企1-9指:

胆石症診療ガイドライン改訂の現状と問題点

演者 田妻 進(広島大病院・総合内科・総合診療科)
共同演者 海野 倫明(東北大・肝胆膵外科), 二村 雄次(愛知県がんセンター)
抄録 胆石症は消化器病の中では頻度の高い疾患の一つである.その診療は経過観察から高度技能を要するものまで多彩であり,それゆえにその実践もプライマリケアの現場から高度先進医療施設まで幅広い.2009年11月に日本消化器病学会から発表された胆石症診療ガイドラインもすでに3年が経過した現在,その間の新たな知見や既存のガイドラインの問題点を踏まえて改訂が始まっている.本講演ではその改訂作業の現状を紹介するとともに問題点を整理してみたい.1.改訂作業工程2012年7月27日に第1回改訂委員会を開催して,後述の委員構成のもとに作業工程を確認した.改訂手順としてクリニカルクエスチョン(CQ)を分担作業として見直し,国際医学情報センター(IMIC)の一元管理のもとに文献検索と手配を行うとともに,文献のエビデンスレベルの評価と推奨グレードの設定にGRADEシステムを採用することとした.2.CQの見直しと文献検索2012年11月21日の改訂作成委員会で最終的に確認されたCQは,A.疫学・病態12件,B.診断6件,C.治療21件,D.予後・長期合併症5件,総数44件で,既存の48件から統合整理された.CQに対する文献検索(2008年から2012年)では,5960件(PubMed+医学中央雑誌:A.804+695件,B.309+414件,C.胆嚢結石1019+529,総胆管結石909+456,肝内結石293+136,計3342件,D.136+180件,およびCochrane: 80件)が抽出され,一次選択にて1058件(687+334+37件)に絞られた.3.今後の予定文献のエビデンスレベルを評価のうえ必要に応じて二次選択と構造化抄録を作成したのち解説と推奨を加えた改訂作業を進める予定である.(作成委員:田妻 進,(委員長),海野倫明(副委員長),五十嵐良典,乾 和郎,内山和久,串畑史樹,露口利夫,真口宏介,森 俊幸,山口幸二,良沢昭銘,千々岩一男(オブザーバー),評価委員:二村雄次(委員長),藤田直孝(副委員長),窪田敬一,正田純一,田端正巳,峯 徹哉)
索引用語 胆石症, 診療ガイドライン