セッション情報 |
消化器がん検診学会特別企画(主題)1(消化器がん検診学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)
がん検診の精度管理
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タイトル |
検_検企1-2:茨城県がん検診事業評価:チェックリストにおけるプロセス指標実施率ー市町村の現況ー
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演者 |
齋藤 洋子(茨城県メディカルセンターDELIMITER茨城県生活習慣病検診管理指導協議会) |
共同演者 |
鈴木 英雄(筑波大・光学医療診療部), 海老原 次男(茨城県生活習慣病検診管理指導協議会) |
抄録 |
【目的】厚生労働省はがん検診の精度管理を目的として「市町村事業におけるがん検診の事業評価の手法について」をがん検診に関する検討会報告として発表した.茨城県における胃がん・大腸がん検診は8割以上が,検診団体が市町村から委託を受け実施している.また,茨城県では精検追跡事業を検診団体に委託し,そこから,検診成績が予防課と各市町村に報告されている.今回,がん検診の精度管理の一環として,市町村別の事業評価のためのチェックリスト実施状況を検討した.【方法】茨城県保健福祉部保健予防課では,このチェックリスト項目(胃がん検診37項目,大腸がん検診38項目)に対し,アンケート形式で,44市町村に対し回答を求めた.【結果】がん検診対象者については名簿の管理の達成率は88.6%であった.要精検率関連,精検受診率関連,陽性反応適中度関連,がん発見率関連,早期がん関連,陽性反応適中度関連項目で示されているプロセス指標の実施率は,36.4%~100%であり,また,市町村別実施率は55.3%‐100%とばらつきが見られた.【考察】茨城県においては精検追跡事業を通じて,検診団体から委託元である各市町村に,がん検診受診率を除くチェックリストの指標に対し,性年齢階級別等細かな成績を全て返却している.したがって,本来であれば,市町村別実施率に市町村間の差は認められない筈であるが,実際は市町村毎に大きな差を認めた.このことは,がん検診の事業評価の指標について,行政側担当者の理解の差が実施率の数値の差として出たと考えられ,実情とあっていない市町村が存在した.【結論】市町村におけるがん検診の事業評価をチェックリスト実施率としてホームページで開示をしていくことを考えた場合,現時点では住民に正しく情報が提供されないことになり,行政側担当者に対し,がん検診の事業評価内容を十分理解するように働きかけることが必要であり,肝要である. |
索引用語 |
市町村事業におけるがん検診の事業評価, 保健福祉部保健予防課調査によるプロセス指標実施率 |