セッション情報 |
シンポジウム1(肝臓学会・消化器病学会合同)
B型肝炎ウイルス再活性化の予防・治療の現状と課題
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タイトル |
肝S1-14追:診療情報コード化による自動的HBV再活性化リスクマネージメント
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演者 |
野ツ俣 和夫(福井県済生会病院・内科) |
共同演者 |
田中 延善(福井県済生会病院・内科), 塗茂 裕一(福井県済生会病院・医療情報課) |
抄録 |
【目的】診療情報コード化により自動的にHBV再活性化を防止するシステムを作成し,実際に有用性を検証した.【方法】電子カルテ上で,免疫抑制・化学療法を行っている患者の診療状況(HBs抗原,HBc抗体,HBs抗体,HBVDNAの結果と時期,核酸アナログ投与状況,リツキサン使用有無を0~2の数値で表す)を10桁の数値でコード化し(図),B型肝炎対策ガイドラインのフローチャート上の各状態もコード化し対比することにより非適正状況を自動的にチェックし,それぞれの非適正状況に応じて必要な検査や投薬のメッセージを主治医に連絡した.さらに本システム導入後の診療状況を経時的に検索した.【成績】2012年10月より2013年2月までに3300例が対象となったが,HBs抗原未測定は49.4%→16.8%,HBc抗体・HBs抗体未測定は26.4%→11.4%に減少し,HBV-DNA定量検査数は72%%増加し,ガイドラインに則した適正な検査,治療が行われている割合が19.8%→65.0%に増加した.また5例のRA加療中のキャリアHBV陽性またはdenovo HBV陽性が判明し,早急な核酸アナログ投与により再活性化が阻止された.【結論】本システムの使用により自動的にHBV再活性化防止が可能となるものと思われた. |
索引用語 |
診療情報コード化, 自動的HBVリスクマネージメント |