セッション情報 |
シンポジウム2(消化器病学会・消化吸収学会合同)
IBDに対する内科的治療とその限界
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タイトル |
消S2-4:生物学的製剤治療クローン病における切り替え例,増量例についての検討
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演者 |
加賀谷 尚史(金沢大・消化器内科) |
共同演者 |
北村 和哉(金沢大・消化器内科), 金子 周一(金沢大・消化器内科) |
抄録 |
【目的】クローン病(以下CD)では,infliximab(IFX)とadalimumab(ADA)2種類の抗TNF α抗体製剤(以下BIO)が承認されている一方で,使い分けについては十分なコンセン サスが得られていない.一次無効例や二次無効例に対する対応も新たな課題である. 【方法】当院,主要関連施設でBIO治療中のCD症例を対象に,治療効果を特に治療順 序別(A群 IFX 5mg/kg→ADA,B群 IFX 5mg/kg→IFX 10mg/kg)に検討した.【結果】対 象例は98例で,各BIO製剤の症例数は以下の如くであった.平均観察期間は異なるも のの,寛解維持率はA群8/14例(57.1%),B群12/20例(60%)であった.A群の無効例で はさらに,IFX10切り替えにより3/5例寛解維持.B群無効例では,さらにADAで2/3例 で寛解維持.A群内,B群内での有効性に対する予測因子として,病変範囲,病変タイ プ,手術歴,IMの有無,EDの有無,開始時CRP,開始時alb,開始時Htに有意差は認め なかった.【結論】どのBIOを先行して用い,どのように切り替えるべきかについて ,今回の検討からは明らかな差異は認められなかった.今後の多数例での長期の臨床 背景の検討が必要である. |
索引用語 |
生物学的製剤, クローン病 |