セッション情報 シンポジウム4(消化器病学会・消化器内視鏡学会・肝臓学会合同)

IgG4関連膵胆道疾患の診断と治療

タイトル 消S4-13追:

自己免疫性膵炎のステロイド投与による画像変化・効果判定についての検討

演者 行武 正伸(広島大病院・消化器・代謝内科)
共同演者 佐々木 民人(広島大病院・消化器・代謝内科), 茶山 一彰(広島大病院・消化器・代謝内科)
抄録 【目的】自己免疫性膵炎(AIP)はステロイドに対する反応が良好な疾患と広く認識されているが,ステロイド投与のどの時期にどの様な画像変化が現れるのかについての報告は少ない.今回我々はAIPのステロイド投与による画像変化について検討をおこなった.【方法】当院にて診断されたLPSP39例のうち,ステロイドを投与した29例を対象とした.ステロイドは体重当たり0.6mgのプレドニゾロン内服で開始し,1~2週ごとに減量した.効果判定をおこなった時期を1週目~4週目の4期に分類し,膵実質像・膵管像・胆管像について改善度を評価した.【結果】膵実質像:CT・MRIにて評価し,その縮小率(中央値)は1週目84.9%,2週目77.4%,3週目59.4%,4週目58.7%であった.全例で何らかの縮小を認めたが,専門医の読影では1週目では8例中4例しか改善と判定されなかった.一方,MRIを施行した症例はステロイド投与前後でApparent Diffusion Coefficent (ADC)を測定したが,全例で改善を認め,治療開始早期(5日目まで)に施行した8例においてもADC値の改善を認めた.膵管像:主膵管・分枝膵管に着目し,ともに改善したものをwell response,どちらか一方のみ改善したものをpartial response, 改善しなかったものをno responseとした.2週目までに評価した症例にはno responseの症例は認めなかったが,partial responseの症例を3例認め,専門医によっては改善の評価が分かれる結果となった.3週目以降に評価した症例は全例well responseであった.胆管像:3週目以降に評価した症例は全例良好な改善を認めた.2週目までに評価した症例の中には改善を認めなかった症例を2例認めたが,そのうち1例は4週経過しても胆管像の改善はほとんど認めなかった.【結語】膵腫大は1週目から何らかの反応を示したが,効果判定には2週目以降が望ましいと思われた.膵管像・胆管像は3週目以降で良好な改善を示したが,胆管像の中にはステロイド治療開始後も改善に乏しい症例も存在した. ADC値は1週目より改善を認め,早期の効果判定に有用であると考えられた.
索引用語 自己免疫性膵炎, ステロイド