セッション情報 |
シンポジウム6(消化器がん検診学会・消化器病学会・消化器内視鏡学会合同)
大腸内視鏡検診の評価の現状と今後の課題
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タイトル |
内S6-7指:内視鏡検査専門施設における大腸内視鏡検診の現状と問題点
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演者 |
高橋 敬二(松島クリニック) |
共同演者 |
鈴木 康元(松島クリニック), 西野 晴夫(松島クリニック) |
抄録 |
2012年6月に改訂されたがん対策推進基本計画によると,大腸がん検診の受診率を5年以内に50%(当面40%)に引き上げるとなっている.しかし,現在(2010年)の大腸がん検診受診率(男性28.1%,女性23.9%)においても,大腸内視鏡検査は精密検査としての役割を充分に果たせていないのが現状である.しかも,現在行われている大腸がん検診では免疫便潜血検査でスクリーニング検査を行い大腸内視鏡検査で精密検査を行うという流れが主流であるが,今後は大腸内視鏡検査で直接スクリーニングを行う機会が増えてくると思われることから,被検者にとって安全・快適かつ正確な大腸内視鏡検査を多数処理できる施設を増やしていくことは大腸内視鏡検診の普及にとって極めて重要な課題であると考える.ところで,1987年に大腸内視鏡検診の専門施設として開設した当院では,院内各作業の完全分業化と内視鏡専門医の技術の向上を計ることで検査処理能力の向上に努めてきた結果,現在では大腸内視鏡検査を年間約2万件行うまでになり,併せて安全・確実・有効な内視鏡検査法の確立と検査受容性および費用対効果の改善についても進歩がみられた.そこで今回は,専門施設として大腸内視鏡検診を長年にわたり多症例に対し実施してきた経験をもとに,現在までどのように検査システムを改良・改善してかについて詳細に報告するとともに,今後最も重要な問題となるであろう施設間での大腸内視鏡検査の標準化(具体的には,病変発見率・平均盲腸到達時間・到達率・検査数・患者満足度等)についても述べる. |
索引用語 |
大腸がん検診, 大腸内視鏡検査の標準化 |