セッション情報 |
シンポジウム7(肝臓学会・消化器病学会合同)
C型肝炎治療の新展開
|
タイトル |
肝S7-18:C型慢性肝炎に対するFaldaprevir+BI 207127+Ribavirin経口療法による第2相試験
|
演者 |
八橋 弘(国立長崎医療センター・臨床研究センター) |
共同演者 |
田中 靖人(名古屋市立大大学院・病態医科学), 小俣 政男(山梨県立中央病院) |
抄録 |
【目的】海外では,未治療のC型慢性肝炎(CHC)患者を対象としたFaldaprevir(FDV; BI 201335,プロテアーゼ阻害剤)/BI 207127(非核酸型ポリメラーゼ阻害剤)/Ribavirin(RBV)の16週間3剤併用療法第2相試験で,Genotype(GT) 1b患者で95%のSVR率を報告している(SOUND-C3試験, Zeuzem et al. APASL 2013).今回,日本人CHC患者を対象にFDV/BI 207217/RBVを用いた第2相試験を実施した.【方法】未治療のGT 1b型のCHC患者を対象に2つの投与グループ(G)を設定した.第1G(12例)はFDV 80mg 1日1回/BI 207127 600mg 1日2回/RBV 600-1000mg/日,第2G(13例)はFDV 120mg 1日1回/BI 207127 600mg 1日2回/RBV 600-1000mg/日で共に8週間投与した.両Gとも8週以降はFDV/PegIFN/RBVを24週間投与した.投与8週時点の有効性及び安全性について中間解析を実施した.【成績】投与2,4,8週後のHCV RNA陰性化率は,第1Gで27.3%(3/11),90.9%(10/11),90.9%(10/11),第2Gで30.8%(4/13),84.6%(11/13),100%(13/13)と両Gとも急速なHCV RNA陰性化を認めた.有害事象として胃腸障害と皮膚及び皮下組織障害等がみられ,それらの発現割合は第2Gが第1Gより多かった.両Gとも投与8週までに各1例の有害事象による中止を認めたが重篤な有害事象は認められなかった.【結論】日本人CHC患者に対し本経口投与3剤併用療法の有用性が示唆された.今後は第3相試験を実施し,多数例でその有効性,安全性を検証する予定である. |
索引用語 |
C型慢性肝炎, DAA製剤 |