セッション情報 シンポジウム18(消化器外科学会)

新時代の消化器癌標準手術 ≪ビデオ≫

タイトル 外S18-3:

当科における肥満患者に対する腹腔鏡下幽門側胃切除術の結果とその工夫

演者 榎本 武治(聖マリアンナ医大・消化器・一般外科)
共同演者 福永 哲(聖マリアンナ医大・消化器・一般外科), 大坪 毅人(聖マリアンナ医大・消化器・一般外科)
抄録 (はじめに)近年,胃癌において腹腔鏡下幽門側胃切除術(LADG)は標準術式となりつつあるが,特に肥満患者においてはその安全性において未だ議論の余地がある.今回,肥満患者に対するLADGの安全な普及のため当科の成績及びその工夫について報告する.(対象・方法)対象は,2010年4月より2012年9月までに胃癌に対して術前T3(SS)N2までと診断され,LADGを施行した105例.Body Mass Index (BMI)25以上を肥満群(n=10),25未満を対象群(n=95)とした.(結果)BMIについて肥満群は27.7±3.1,対象群は20.4±2.5と肥満群において統計学的に有意に高かった(p<0.001).手術時間(分)(肥満群は278.3±36.2,対象群は271.1±80.6(p=0.78)),出血量(ml)(肥満群は132.9±113.6,対象群は116.0±169.0(p=0.75)),術後在院期間(日)(肥満群は15.7±11.7,通常群は15.0±12.9(p=0.86))について,肥満群で増大傾向を認めるものの統計学的に明らかな差は認めなかった.(結語)当科においてLADGは肥満群を対象群と比較して,術中,術後に及ぼす影響に明らかな差がないことから,適応となりうることが示された.
索引用語 LADG, 肥満