セッション情報 パネルディスカッション11(消化器外科学会・消化器病学会合同)

進行胃癌に対する集学的治療の標準化に向けて

タイトル 外PD11-5:

根治切除可能な大型3型 / 4型胃癌に対する術前TS-1+CDDP併用化学放射線療法 第I/II相臨床試験 (OGSG 1205)

演者 加藤 寛章(近畿大・外科DELIMITER大阪消化管がん化学療法研究会(OGSG))
共同演者 今野 元博(近畿大・外科DELIMITER大阪消化管がん化学療法研究会(OGSG)), 古河 洋(近畿大・外科DELIMITER大阪消化管がん化学療法研究会(OGSG))
抄録 【はじめに】大型3型胃癌や4型胃癌の大部分は腹膜転移により再発し,根治手術を行ったとしても予後は極めて不良であり,術前補助療法の予後改善効果が期待されている.我々は,根治切除可能な大型3型/4型胃癌を対象として,術前TS-1+CDDP併用化学放射線療法を計画し,安全性と有効性を評価すべく第I/II相臨床試験を開始した.今回そのプロトコールを紹介する.【目的】第I相の主要評価項目は最大耐用量および推奨用量であり,用量制限毒性の定義は,1) Grade4の好中球減少,血小板減少が認められた場合,2) 38 ℃以上の発熱もしくは感染を伴う好中球減少が認められた場合,3) Grade 3以上の非血液毒性が認められた場合(食欲不振,倦怠感を除く),4) TS-1の実投与日数/計画投与日数が2/3未満であった場合とした.第II相の主要評価項目は手術切除標本による組織学的著効率(Grade 3)とした.【レジメン】期間はLevel 0,1では28日間,Level 2では35日間.Level 0ではTS-1 60 mg/m2 (Day1-14).Level 1ではTS-1 80 mg/m2 (Day1-14).Level 2ではTS-1 80 mg/m2 (Day1-14,Day22-35).CDDPは60 mg/m2をLevel 0,1ではday 1,Level 2ではday 1,22に投与する.放射線照射は2.0 Gy/day×5回/週×4週.化学放射線療法終了後,42日(56日以内は許容)以内に根治手術を施行する.試験期間6年間で30例の登録を予定している.
索引用語 胃癌, 化学放射線療法