セッション情報 |
ワークショップ14(消化器病学会・消化器内視鏡学会・消化器外科学会合同)
胆道癌の胆管ドレナージの標準化-手術症例と非手術症例
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タイトル |
消W14-5追:肝門部悪性胆道狭窄における術前期間における胆管炎発症の検討
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演者 |
三浦 晋(東北大・消化器内科) |
共同演者 |
菅野 敦(東北大・消化器内科), 下瀬川 徹(東北大・消化器内科) |
抄録 |
【背景】肝門部悪性胆道狭窄に対する手術成績は,技術の向上,経皮的門脈塞栓術(PTPE)の普及により向上した.しかし,胆道ドレナージの過程で胆管炎を合併した症例は手術前後の管理に難渋する.【目的】肝門部悪性胆道狭窄における胆管炎の危険因子を検討する事.【対象】2009年1月~2012年12月まで,当科で加療した肝門部悪性胆道狭窄148例中,手術を施行した86例(男性61例,女性25例,平均年齢66.3±9.7才).治療前の総ビリルビン値は9.1±10.1mg/dlで,有黄疸例は48例(55.8%)であった.Bismuth分類はI+II/III+IV/分類不能(21例/59例/6例)であった.PTPEを施行した例は44例(51.1%).術前化学療法(NAC)を施行した例は13例(15.1%)であった.術前に施行されたドレナージはENBD 79例(91.9%),ERBD28例(32.5%),PTBD12例(14.0%)であった(重複あり).術前に施行した胆道処置回数は2.3±1.1回であった.手術待機日数は64.2±30.5日,術後在院日数は47.9±33.8日であった.【方法】対象を胆管炎の有無で分け,性別,黄疸の有無,Bismuth分類,術前胆道処置回数,ドレナージ方法,PTPEの有無,NACの有無,手術待機日数,術後在院日数の各因子を比較検討した.【結果】胆管炎は35例(40.7%)に認められた.各因子を単変量解析で比較したところ,性別(P=0.57),黄疸の有無(P=0.51),Bismuth分類(P=0.13),PTBDの有無(P=0.48),PTPEの有無(P=0.845),術後在院日数(P=0.50)は有意な差を認めなかったが,術前胆道処置回数(P<0.001),ERBDの有無(P=0.0026),NACの有無(P=0.0023),手術待機日数(P<0.001)で有意差を認めた.これらの因子を用いて多変量解析を行ったところ,術前胆道処置回数(P=0.0026),手術待機日数(P=0.002)で有意差を認めた.【結果】胆管炎を発症した症例は胆道処置回数が多かった.肝門部悪性胆道狭窄は,少ない回数で適切なドレナージを行うことが重要である. |
索引用語 |
肝門部胆管癌, ドレナージ |