セッション情報 | ワークショップ19(消化器内視鏡学会・消化器がん検診学会合同)大腸内視鏡-苦痛のない挿入法,見落としのない観察法 ≪ビデオ≫ |
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タイトル | 内W19-1:大腸内視鏡検査における先端斜型透明フードの検査時間短縮における有用性の検討 |
演者 | 木原 俊裕(昭和大病院・消化器内科) |
共同演者 | 片桐 敦(昭和大病院・消化器内科), 吉田 仁(昭和大病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】大腸内視鏡検査における先端斜型透明フードの有用性を検討する. 【方法】大腸内視鏡経験数5000例以上の術者2人により行われた大腸内視鏡検査360例を対象とした.スコープはオリンパス社製Q260AIを使用した.鎮痙剤は塩酸ブチルスコポラミン10mg/bodyもしくはグルカゴン0.5mg/body.鎮静剤は患者希望があればミダゾラム2-3mg/bodyを静脈投与した.斜型透明フード(トップ社製オブリクリア)を装着して検査を行った使用群183人と非使用群177人の盲腸到達率および挿入・抜去時間・全検査時間についてretrospectiveに比較検討した. 【結果】盲腸到達率は使用群で98.4%,非使用群では98.3%であり,有意な差は認められなかった.平均挿入時間は使用群で 5.7±3.9分,非使用群では8.4±6.2分であり,両群間に統計学的な有意差を認めた(p<0.001).多変量解析でもフード使用は挿入時間短縮に関する独立した有意因子として検出された.平均抜去時間は使用群で10.8±6.0分,非使用群では13.5±9.5分であり,統計学的な有意差を認めた(p = 0.004).多変量解析でもフード使用は抜去時間短縮に関する独立した有意因子であった.平均全検査時間は使用群で16.5±7.5分,非使用群では21.8±11.3分であり,統計学的な有意差を認めた(p<0.001).多変量解析でもフード使用は抜去時間短縮に関する独立した有意因子であった.なお両群で重篤な合併症は認められなかった. 【結語】先端斜型透明フードの使用により挿入時間・抜去時間・全検査時間の短縮が可能であることが推定された.詳細な動画を供覧し,その有用性について説明したい. |
索引用語 | 大腸内視鏡検査, フード |