セッション情報 ワークショップ19(消化器内視鏡学会・消化器がん検診学会合同)

大腸内視鏡-苦痛のない挿入法,見落としのない観察法 ≪ビデオ≫

タイトル 内W19-7:

当院での挿入困難例も含めた苦痛のない挿入法についての検討

演者 白倉 立也(松島病院・大腸肛門病センター)
共同演者 鈴木 康元(松島病院・大腸肛門病センター), 西野 晴夫(松島病院・大腸肛門病センター)
抄録 当院では大腸内視鏡検査専門施設として1987年に開設以来,年間計2万件以上の検査・治療を実施している.昨今の大腸がんの増加の認知,一般への検査の必要性が浸透するにつれ,大腸内視鏡検査の需要は増加の一途である.当院でも日々60-70件の検査・治療に務めているが,常に約3000件のバックオーダーを抱えている状況である.
昨今の件数の増加に加え,高リスク,ポリサージェリー,挿入困難例も増加している上に,他院から多数の挿入困難症例の依頼がある.
従来から専門病院として,挿入技術の向上・工夫に努め,安全・確実・苦痛の少ない検査を実施してきたが,婦人科などの術後や多発性の憩室症などによる強度癒着症例に対しては実際に挿入を断念する事例も散見されていた.これに対し中央配管による二酸化炭素送気法と,受動弯曲・高伝達挿入性を有した細径大腸内視鏡の併用を導入したところ,挿入率の上昇や,疼痛の軽減が顕著に認められた.この受動弯曲,高伝達挿入部の特性を有することで操作性,追従性は従来の内視鏡以上の性能を有しており,さらに二酸化炭素送気法の併用法により当院でも飛躍的に困難例の挿入率向上に貢献している.
今回,これらの有用性,安全性,盲腸到達率,苦痛出現度などの報告を行い,また実際の挿入法を提示し有用性を供覧したい.
索引用語 細径大腸内視鏡, 挿入困難