セッション情報 |
ワークショップ23(消化器内視鏡学会)
胆膵内視鏡のトラブルシューティング ≪ビデオ≫
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タイトル |
内W23-12:Interventional EUSにおけるプラスチックチューブのトラブル対処法
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演者 |
渋川 悟朗(福島県立医大会津医療センター・消化器内科学) |
共同演者 |
入澤 篤志(福島県立医大会津医療センター・消化器内科学) |
抄録 |
【背景】胆膵領域における内視鏡的ドレナージはinterventional EUSを用いた経消化管的ドレナージが行われるようになり良好な治療成績が得られているが,これまで経験しなかった偶発症も経験され新たなトラブルシューティングが必要となっている.今回,経消化管的ドレナージ目的に留置したプラスチックチューブのトラブルに対し,当科で行った対処法を報告する.【症例1】胆嚢癌浸潤による閉塞性黄疸に対し,腫瘍の十二指腸浸潤にてスコープが通過不能であったためEUSガイド下に経胃的に左肝内胆管を穿刺し7Fr 10cmのERBDチューブを留置した.留置後に心窩部痛の訴えがあり,腹部CTにて留置したステントが胃と肝臓の間でたわんでいるのを認めた.チューブの胃側はフラップのみで胃壁に引っ掛かっており,透視下で肝側のチューブも留置時に比べ抜け気味となっていた.チューブから胃内へ胆汁流出は認めたためチューブの肝側端は胆管内に留置されていると判断し,チューブ内にガイドワイヤー(GW)を挿入して肝内胆管まで進め,透視下で確認しながらスコープのひねり操作で腹腔内にたわんだチューブを直線化した.その後スネアにてチューブを抜去し,7Fr 12cmのERBDチューブを留置した.【症例2】アルコール性膵炎に伴う膵仮性嚢胞に対しEUSガイド下に経胃的に6Fr ENBDチューブを留置した.嚢胞縮小後に内瘻化のため直視鏡と透視下で観察しながらENBDチューブを用手的に引き抜こうとしたところ,チューブ先端のピッグテール部が嚢胞内で結び目を作り抜去不能となった.GWを硬性部側からENBDチューブ内に挿入してコシをつけ,チューブを再び嚢胞内に押し戻したところ結び目が解除された.その後GWのコシでチューブに結び目が出来ないようにしながらチューブ抜去を行った.【結語】Interventional EUSによる経消化管的ドレナージに用いたプラスチックチューブの偶発症を2例経験した.GWの留置を工夫してチューブにコシをつけることがトラブル解除に有用であった. |
索引用語 |
プラスチックチューブステント, 偶発症 |