セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(診断) |
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タイトル | 消P-7:ウイルス性肝疾患におけるRTE(Real-Tissue-Elastgraphy)と血液線維化マーカーとの比較および非侵襲的肝線維化評価の検討 |
演者 | 坂本 鉄平(香川大・消化器・神経内科) |
共同演者 | 三村 志麻(香川大・消化器・神経内科), 野村 貴子(香川大・消化器・神経内科), 谷 丈二(香川大・消化器・神経内科), 三好 久昭(香川大・消化器・神経内科), 米山 弘人(香川大・消化器・神経内科), 樋本 尚志(香川大附属病院・総合診療部), 正木 勉(香川大・消化器・神経内科) |
抄録 | (目的)慢性肝疾患において肝線維化の程度を確認する手段として,近年では非侵襲的な方法で肝線維化を確認する手段が増えている.その1つとしてReal-time-Tissue Elastography(以下RTE)がある.今回我々はRTEを用いて肝線維化を評価し,各種血液検査データと対比し,その有用性について検討した.(対象と方法)2011年2月から2013年3月にかけて当院でRTEを用いて肝線維化を測定し,かつ経皮的肝生検により肝組織を採取し病理学的に肝線維化を評価し得たB,C型肝炎患者29例(平均年齢62.7歳,男性16例,女性13例)を対象とした.超音波装置はHITACHI HI VISION Aviusを使用した.Region of Interst(ROI)を肝表面から2から3cmの部位に脈管や占拠性病変を避けるように設定し,RTE画像から得られる各種パラメーター(歪平均値MEAN,標準偏差SD,面積占有率%AREA,複雑度COMP)を算出した.得られた各種パラメーターをもとに,血液検査値(血小板,アルブミン,AST,ALT,プロトロンビン時間,ヒアルロン酸,4型コラーゲン7S,APRI;Asparate aminotransferase Platelet Ratio Index)および病理学的に評価し得た肝組織像(新犬山分類における肝線維化ステージ F1~F4)と比較検討を行った.(結果)肝の線維化と血液検査結果の比較では,血小板,プロトロンビン時間,アルブミンは負の相関を示し,AST,ALT,ヒアルロン酸,APRIは正の相関を示した.またAPRIとRTEから得られたパラメーターでは,%AREAとCOMPは正の相関を,MEANは負の相関を示した.(P<0.05)また慢性肝炎と肝硬変の鑑別能において,RTEで得られたパラメーターは血小板による判別能に近い値が得られた.(結論)RTEで得られた各種パラメーターは血液検査における線維化マーカーや肝生検で得られた肝線維化結果と相関が得られた.特にAPRIはRTEの各種パラメーターと相関していた. |
索引用語 | RTE, 肝線維化 |