セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(診断)

タイトル 消P-9:

磁気センサー対応超音波診断装置とCT画像を用いた肝癌の支配血流の評価

演者 高安 賢太郎(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科)
共同演者 小川 眞広(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 西尾 みどり(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 三浦 隆生(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 塩澤 克彦(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 阿部 真久(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 松本 直樹(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 中河原 浩史(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 大城 周(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 山本 敏樹(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 田中 直英(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科), 森山 光彦(駿河台日本大病院・消化器肝臓内科)
抄録 【目的】肝癌における診断・治療において血行動態の把握は極めて重要である.腫瘍内の詳細な血流評価は鑑別診断上重要となるが,その腫瘍の支配動脈や支配門脈域の把握は治療を行う上で重要であると考えられる.今回我々は磁気センサー対応超音波診断装置と造影CTのDICOM画像を用いて動脈と門脈の支配血流の評価を行ったので報告をする.
【方法】対象は肝細胞癌の診断・治療に際してほぼ同時期に造影CT検査と超音波検査を施行した症例とした.使用装置は,東芝メディカルシステムズ社製Aquilion 64 CX,ザイオソフト株式会社製ziostation2,GEヘルスケア社製LOGIQE9,S8である.腫瘍への門脈支配を描出場合は,造影CT(門脈造影下CT画像を含む)検査施行後,検査データをワークステーションへの肝臓および門脈の自動抽出を行いその後,CTのスライスデータ(16bit DICOM Data)として新たに保存・出力し超音波検査のreference画像として用いた.動脈の支配動脈の判定は0.5mmのスライス厚0.3mm間隔で出力した画像をreference画像として用いた.
【成績】現状のソフトは5シリーズの画像まで選択可能で有り重ね合わせ画像が可能であるため,通常のCT画像および関与する門脈支配域4シリーズを選択しreference画像とした.動脈の場合は腫瘍から任意断面で連続して中枢側へ追いかけて起始部の判定を行った.腫瘍の位置と支配動脈・門脈は通常の断層面のみのイメージと異なることも多くvolume計算なども可能であることより手術や肝動脈塞栓療法などの治療前シミュレーションとしても有用であると考えられた.
【結論】磁気センサー対応超音波診断装置を用いた統合画像は,ソフトの充実により単なる画面合わせだけでは無く治療支援システムとしての役割が大きくなってきており今後ソフトの改良などさらなる発展が期待された.
索引用語 肝癌, 磁気センサー