セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(C型肝炎2) |
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タイトル | 消P-21:高齢者のC型慢性肝炎患者に対するインターフェロン療法 |
演者 | 脇 浩司(広島市立安佐市民病院・消化器内科) |
共同演者 | 桑原 健一(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 齊藤 祐平(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 平野 大樹(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 高田 俊介(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 上田 裕之(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 木村 茂(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 永田 信二(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 辻 恵二(広島市立安佐市民病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】70歳以上の高齢者のC型肝炎患者に対する抗ウイルス療法の効果とリスクについて評価する.【方法】対象は70歳以上で当院にて抗ウイルス療法を行った106例(標準治療群93例;男性47例,女性46例,70~82歳,平均73±2.5歳,少量長期群13例;男性4例,女性9例,70~83歳,平均74±4.0歳).標準治療群では治療によりSVR達成またはAFPとトランスアミナーゼがいずれも正常化したものを抗ウイルス療法が好ましかったとし,無効例,中止例またはAFPとトランスアミナーゼがいずれも正常化しなかったものを好ましくなかったとし,それ以外を判定保留とした.少量長期群については1年以上継続可能となった例を好ましかったとし,それ以外を好ましくなかったとした.また中止例の合併症についても検討した.【成績】ペグインターフェロン+リバビリン併用療法を行った高ウイルス量患者の成績はジェノタイプ1型62例でSVR16例(26%),無効23例(37%),再燃9例(15%),中止14例(22%)であった.2型21例でSVR13例(62%),無効2例(11%),中止6例(29%)であった.低ウイルス量患者10例に対するインターフェロン単独療法ではSVR8例(80%),中止2例(20%)であった.またSVRを達成した37例のうち35例(95%)が,治療開始16週以内にHCV RNAが陰性化していた.一方,治療中止となった20例(22%)の平均投与期間は18±18週で,理由として倦怠感または食欲低下6例,精神異常4例,肺炎2例,交通外傷1例,肝癌出現1例等であった.標準治療では53例(60%)が好ましかったとなり,31例(35%)が好ましくなかったとなった.少量長期群では13例中1例(8%)が,好ましくなかったとなった.【結論】70歳以上の高齢者の標準治療では治療完遂率は78%で,中止例の合併症も多いが,半数以上で治療が好ましい例も存在する.1型高ウイルス量に対して治療を行う際には16週以内のHCVRNA陰性化を達成できるかを継続可否の指標にするのが望ましい. |
索引用語 | 高齢者C型肝炎, インターフェロン |