セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(C型肝炎2) |
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タイトル | 消P-23:当院でのPEG-IFNα-2b/Ribavirin/Telaprevir3剤併用療法の治療成績 |
演者 | 山原 邦浩(済生会和歌山病院・消化器内科) |
共同演者 | 川口 雅功(済生会和歌山病院・消化器内科), 文野 真樹(済生会和歌山病院・消化器内科), 合田 杏佑(済生会和歌山病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】Genotype 1型高ウィルス量の難治性C型慢性肝炎に対し,平成23年11月以降プロテアーゼ阻害剤であるテラプレビル(Telaprevir TVR)が使用可能となった.治療期間も短くなり高い治癒率が期待される反面,重篤な副作用出現や患者層の高齢化といった問題もある.今回当院で経験したPEG-IFNα-2b(PEG)/ Ribavirin(RBV)/ Telaprevir(TVR) 3剤併用療法症例7例について患者背景,経過,副作用等について報告する. 【対象と方法】C型慢性肝炎患者7例.平均年齢:52.3歳(37-69歳),男/女:2/5例,CH/LC:6/1例,肝生検F1/2/3/4/N(未施行):0/2/2/1/2例,HCV-RNA(LOGIU/ml):6.4±0.56(6.0-7.1),初回治療/再治療:5/2例,IL28B TT/TG/GG/N(未検査):5/0/0/2,投与前のHb値,血小板値により適宜減量して投与を行った. 【結果】投与2週で全例2LOG以上のウイルス量低下が認められ,71.4%(5/7例)で投与開始4週でウイルス陰性化を認めた.現時点で2例にSVRが得られたが,肝硬変症例は貧血,口内炎,嘔気といった副作用のためRBV/TVR減量を余儀なくされたこともあり,TVR投与終了後にウイルス増加したため中止となった.副作用では皮膚症状は85.7%(6/7例),消化器症状は42.9%(3/7例),尿酸値上昇は71.4%(5/7例)で認めたが,全例内服薬で対処可能であった. 【考察】PEG-IFNα-2b(PEG)/ Ribavirin(RBV)にTelaprevir(TVR)を加えた3剤併用療法の導入によってC型肝炎治療の抗ウイルス効果は飛躍的に向上した.当院でも高率に早期のウイルス陰性化が得られており,治療効果が期待できると考えられた.当初懸念されていた副作用においても,貧血等により通常用量での投与が困難と予想される症例については減量で開始することにより投与継続が可能であり,皮膚症状については皮膚科医との連携により早期の対応で治療継続可能であった. 【結語】PEG-IFNα-2b/Ribavirin/Telaprevir3剤併用療法は高い治療効果が期待できると考えられた. |
索引用語 | C型肝炎, 3剤併用療法 |