セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(C型肝炎3) |
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タイトル | 消P-28:難治性C型慢性肝炎における3剤併用療法後延長投与の有用性 |
演者 | 辻 恵二(広島市立安佐市民病院・消化器内科) |
共同演者 | 脇 浩司(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 平野 大樹(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 齊藤 裕平(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 木村 茂(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 桑原 健一(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 上田 裕之(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 高田 俊介(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 永田 信二(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科) |
抄録 | 【目的】C型慢性肝炎に対するテラプレビル(TVR)とペグインターフェロン(PEG-IFN)・リバビリン(RBV)の3剤併用療法は,前治療無効例や十分なRBVのアドヒランスが保てなかった例については24週間の標準治療ではウイルス学的効果は乏しいことが予想される.今回我々は3剤併用療法後の延長治療の有用性について検討したので報告する.【方法】対象は当院にて,PEG-IFN/RBV/TVRの3剤併用を行ったC型慢性肝炎患者45例(男/女:14/31例,年齢32-78歳,中央値65歳)で,内訳は初回例15例,前治療無効例15例,再燃例15例.延長治療は医療費助成制度内で行い,治療開始後十分なRBVのアドヒランスが得られないものの,HCVRNAの陰性化が持続した例において,前治療無効例では24週間,72週再燃例については8週間のPEG-IFN/RBVによる延長投与を行った.12週までにHCVRNAが陰性化しない例や全治療期間中にブレークスルーした例は治療を中止した.【成績】効果判定可能な23例では全体でSVR4 73.9%(17/23),初回例SVR4 100%(5/5),再燃例SVR4 83.3%(5/6),無効例SVR4 58.8%(7/12)であった.無効例では標準治療例 SVR4 100%(5/5),延長投与例 SVR4 100%(2/2),中止5例SVR4 0%(0/5)であった.無効例かつIL28B TG/GGの 14例はSVR4 60.0%(6/10)でTTの2例はSVR4 50.0%(1/2)であった.無効例かつIL28B TG/GGかつコア70番変異型12例ではSVR4 55.6%(5/9)で,SVR4に至らなかった例は中止例のみで延長の有無は関係がなかった.また中止例6例はIL28B TG/GGかつコア70番変異型例が66.7%(4/6)と完遂39例の23.1%(9/30)に比べ有意に多かった(p<0.028).【結論】難治性C型慢性肝炎に対し十分なRBVのアドヒランスが得られなかった例についても治療中の陰性化が維持できた場合は医療費助成内の延長治療により良好なウイルス学的効果が期待される. |
索引用語 | C型慢性肝炎, テラプレビル |